上写真=岡山は町田との上位対決に2-0の勝利。3連勝で新潟に勝ち点5差に迫った(写真◎J.LEAGUE)
岡山が新潟に勝ち点5差に
首位をゆく横浜FCはレノファ山口FCと対戦、2点差を追いつかれるアウェーゲームになった。エースの小川航基が32分に先制したあと、53分には同点とされたものの、61分に伊藤翔、2分後に小川のこの日2点目で一気に突き放すパターンだった。ところが、ここから守備が崩れていく。山口の81分、86分の連続ゴールはどちらも横浜FCの左サイドのクロスから、ゴール前で混戦を作られて押し込まれたもの。山口の終盤の追い上げに屈した形で、3-3のドローとなった。
2位のアルビレックス新潟は、やはり大分トリニータに先制されたことが痛かった。19分に右サイドを突破されて、クロスから押し込まれている。一瞬のエアポケットを突かれた格好だが、同点を狙う後半はほとんど大分陣内でプレーし、何度も最終ラインの裏を突き破ってチャンスを作った。それでも、どうしてもゴールが遠い。内容では圧倒したものの、11試合ぶりに完封され、黒星は6試合ぶりとなった。
4位のベガルタ仙台も黒星だ。水戸ホーリーホックとのホームゲームだったが、前後半に1点ずつを決められて0-2のビハインドに。83分に中山仁斗がPKで1点を返したものの、新潟と同じようにもう1点が決められなかった。仙台はこれで4連敗と、一気に勢いを失っている。
ここまでは9月3日のゲーム。この結果を受けて、4日に3位のファジアーノ岡山と5位のロアッソ熊本が登場した。上位ににじり寄る大きなチャンスを得た岡山はFC町田ゼルビアとの上位対決、熊本は残留を争う大宮アルディージャとの、どちらもホームゲームだった。
岡山はクリーンシートでの3連勝と、最高の結果を見せた。開始5分に河井陽介のミドルシュートのこぼれ球に反応した田中雄大が、ゴール右から右足でニアを抜いて先制、順調なスタートを切った。攻撃力の高い町田の反撃に遭いながらも、54分にはミッチェル・デュークの優しいポストプレーから、ルーキーの佐野航大が「思いきり振った」という右足で蹴り込んだ。自身ホームでの初ゴールを追加点として、2-0で勝利だ。
熊本は連勝、しかもホームでは5連勝と、こちらも波に乗ってきた。大宮が攻勢となる時間も長かったが、ゴールは許さずに、78分、ついに均衡を破った。坂本亘基が中央に持ち込んで短いスルーパスを送ると、高橋利樹が落ち着いて流し込んで、これが決勝点になって1-0で逃げきった。
3位の岡山はこれで新潟に5ポイント差に詰め寄り、5位の熊本も4位の仙台に1ポイント差と、さらに上位進出を狙える状況に持ち込んだ。消化試合数にまだばらつきはあるものの、多くのクラブで残りは8試合。昇格争いはまだまだ動きがありそうだ。
J2第34節の結果
■9月3日
琉球 0-1 秋田
得点:(秋)中村亮太
千葉 0-1 長崎
得点:(長)都倉賢
新潟 0-1 大分
得点:(大)中川寛斗
仙台 1-2 水戸
得点:(仙)中山仁斗(水)杉浦文哉、土肥航大
山形 4-1 岩手
得点:(山)ディサロ燦シルヴァーノ2、チアゴ・アウベス、山﨑浩介(岩)クリスティアーノ
金沢 2-1 東京V
得点:(金)豊田陽平、林誠道(東)佐藤凌我
山口 3-3 横浜FC
得点:(山)成岡輝瑠、梅木翼、成岡輝瑠(横)小川航基2、伊藤翔
徳島 2-0 甲府
得点:(徳)杉森考起、西谷和希
■9月4日
栃木 1-1 群馬
得点:(栃)矢野貴章(群)細貝萌
岡山 2-0 町田
得点:(岡)田中雄大、佐野航大
熊本 1-0 大宮
得点:(熊)高橋利樹