明治安田生命J2リーグ第18節が5月25日に一斉に行われた。勝ち点の開きがまだ小さい大混戦で、試合ごとに目まぐるしく順位が変わる展開。首位のベガルタ仙台と4位のファジアーノ岡山の上位対決は0-0で引き分け、アルビレックス新潟と横浜FCが勝って首位に勝ち点1差に迫っている。

上写真=新潟はエースの本間至恩が2ゴールで快勝に導いた。サポーターも歓喜!(写真◎J.LEAGUE)

仙台対岡山の上位対決は0-0

 J2第18節で注目されたのは、首位のベガルタ仙台が4位のファジアーノ岡山を迎えたゲーム。上位対決となった白熱の90分はしかし、スコアレスドローに終わった。

 ともに攻めあぐねたというよりは、守備の集中力を最後まで保った末の勝ち点1。その内容はもちろん、どちらも順位をキープしているという点でも、次につながるドローと言えそうだ。

 勝ち点36の仙台に肉薄するのは、アルビレックス新潟と横浜FC。ともにアウェーゲームだが、それぞれ3ゴールを奪う快勝で勝ち点を伸ばして、仙台に1ポイント差に迫っている。

 新潟は前節に続いて三戸舜介が先制ゴール。53分にハーウェーライン手前で相手のボールを奪うと、そのまま加速してゴールに一直線、鋭く右足を振ってゴール右にたたき込んでみせた。67分と85分には本間至恩が連続ゴール。後半から入った背番号10が、まずは左CKのシーンでファーに回ってフリーになり、右足で押し込むと、今度は左サイドで得意のドリブルから三戸とのワンツーでカットイン、右足のシュートは鈴木孝司をかすめ、バーに当たってゴールに転がり込んだ。2試合連続で3-0の勝利と、波に乗っている。

 その新潟に前節で完敗した横浜FCは、いわてグルージャ盛岡との一戦で切り替えに成功した。まずは39分、長谷川竜也の右からのFKにファーサイドでガブリエウがヘッドで合わせて先制すると、60分には相手のバックパスミスをサウロ・ミネイロがそのまま流し込んでリードを広げた。90+1分には右からつながったボールを、小川航基がトラップを浮かせながらもうまく処理して、中央から左足でゴール右に流し込んでダメ押し。2分後に1点を許したものの、3-1で勝利を収めた。

 得失点差で新潟が2位、横浜FCが3位だが、仙台と合わせて3強を形成しつつある。

 勝ち点差が開いていない混戦状態で、プレーオフ圏内の6位に上がってきたのが、昇格組のロアッソ熊本。こちらもアウェーゲームで3ゴールを挙げている。7分の高橋利樹のゴールで幸先よく先制し、49分にイヨハ理ヘンリーが追加点と、前後半のキックオフ間もない時間帯でゴールする理想的な展開。67分に再び高橋が決めて余裕の勝利、と思ったが、簡単ではなかった。ザスパクサツ群馬がここから勢いをつけ、83分と90+4分に連続ゴールで1点差に追い上げた。しかし、この1分後に終了のホイッスル。

 勝ち点14で並んで、21位と20位で対戦した大宮アルディージャとFC琉球は、大宮のウノゼロ勝利。0-0のまま終盤に差し掛かろうかという71分に、田代真一が左からのFKを右足で合わせて先制。これが決勝点となって、順位を入れ替えた。

画像: 昇格組の熊本が6位に浮上。3点リードから1点差まで追い上げられたが、逃げ切った(写真◎J.LEAGUE)

昇格組の熊本が6位に浮上。3点リードから1点差まで追い上げられたが、逃げ切った(写真◎J.LEAGUE)

画像: 大宮と琉球の下位の直接対決は、大宮が勝利をもぎ取った(写真◎J.LEAGUE)

大宮と琉球の下位の直接対決は、大宮が勝利をもぎ取った(写真◎J.LEAGUE)

■J2第18節の結果

■5月25日
岩手 1-3 横浜FC
得点:(岩)ブレンネル(横)ガブリエウ、サウロ・ミネイロ、小川航基

仙台 0-0 岡山

山形 1-0 山口
得点:(山形)加藤大樹

水戸 0-3 新潟
得点:(新)三戸舜介、本間至恩2

栃木 1-0 町田
得点:(栃)植田啓太

群馬 2-3 熊本
得点:(群)山根永遠、小島雅也(熊)高橋利樹2、イヨハ理ヘンリー

大宮 1-0 琉球
得点:(大)田代真一

東京V 1-3 金沢
得点:(東)小池純輝(金)林誠道、嶋田慎太郎、大石竜平

長崎 0-2 千葉
得点:(千)新井一耀、チアゴ・デ・レオンソ

大分 1-1 秋田
得点:(大)井上健太(秋)吉田伊吹

甲府 1-1 徳島
得点:(甲)ウィリアン・リラ(徳)内田航平


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