湘南のDF坂。開始早々に失点したものの、その後は相手攻撃陣を封じた
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キックオフ直後の1分に、いきなり試合が動く。江坂任からのパスを受けた瀬川祐輔が冷静にゴールへ蹴り込み、ホームの柏が先制点を奪う。しかし9分に湘南の菊地俊介がミドルシュートを決め、すぐさま同点に。その後は両者ともゴール前へ攻め込むも追加点は奪えず、1-1で試合終了。決着は湘南のホームで行なわれる第2戦に委ねられることとなった。
■2018年10月10日 JリーグYBCルヴァンカップ準決勝・第1戦
柏 1-1 湘南
得点者:(柏)瀬川祐輔 (湘)菊地俊介
「優勝にこだわりたい」
湘南の最終ラインを統率する坂圭祐は、落ち着いた口調で準決勝第1戦の結果を振り返った。
「ポジティブにとらえている。勝てれば一番良かったけれど、悪くはない」
先制されながらも同点に追い付き、引き分け。しかも、その同点弾は貴重なアウェーゴールにもなった。曺貴裁監督は「(ホームでの第2戦に向けて)アウェーゴールを奪っての引き分けというのは、我々にとってエネルギーになる」と、言葉に力を込める。
ただ、開始1分の失点シーンについては、坂は顔をしかめる。3バックの中央を任せられているだけに、「トーナメントなので、立ち上がりでああいう形で失点するのは、普通に考えたらあり得ないこと。しっかり反省しなければいけない」と、自らを戒める。
4日後の第2戦では、ついにファイナリストが決まる。勝ち上がるためにも、この日のような開始早々の失点は避けなければならない。「うちのホームなので、当たり前ですけれど、失点しないことが大事になる。でも、(チームとして)守りだけになるのではなく、しっかり攻撃にもいきながら、無失点に抑えられるようにしたい。(柏に)90分間攻められたら、どうしてもキツいと思うので。攻撃と守備のバランスが大事かな」と、すでに第2戦を見据えている。
「クラブ史上初の(ルヴァンカップ)決勝進出に向けて、サポーターの力も絶対に必要になってくる。選手、監督、スタッフ、そしてサポーターが一丸となって勝てるように頑張りたい。僕自身、準優勝とか、3位とかは経験しているけれど、(所属チームでの)優勝は経験がないので、優勝という結果にこだわってやっていきたい」
23歳の若きディフェンスリーダーが、ルヴァンカップ初優勝を目指す湘南イレブンをけん引する。
取材◎小林康幸