上写真=9月度のJ2月間MVPは田口泰士が受賞! 全4試合にフルタイム出場し、右肩上がりのチームを攻守両面でけん引した(写真◎J.LEAGUE)
素晴らしい結果を得ることができた栃木戦
――9月度のJ2『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP』を受賞されました。おめでとうございます!
田口 ありがとうございます。どうして自分なんだろう、というのが率直な感想ですが、こうやって評価していただけて、うれしいです。
――9月のリーグ戦は4戦全勝でした。特に印象に残っている試合は?
田口 一つも負けられない状況が続いている中で、アウェーでの栃木SC戦(9月16日の第35節・〇1-0)の勝利は大きかったです。なかなかゴールを奪えない苦しい展開で、さらに78分に退場者が出て(DF鈴木大輔)10人になり、勝ち点1でもいいのでは、という考えが頭をよぎりました。でも、勝ち点3を奪いにいくという姿勢をチーム全員が最後まで出し切り、1点を取って勝つことができた(90+5分にMF見木友哉が得点)。チームの成長を感じ、素晴らしい結果を得ることができた試合になりました。
――退場者が出た後、ピッチ内ではどのような意思統一を図ったのですか?
田口 試合中は常にコミュニケーションを取りながらプレーしていますが、あのとき特別に何を話したかは覚えていません。ただ、前を向いてゴールに向かっていこうという全員の姿勢を感じました。誰もが勝ち点1ではなく、勝ち点3という気持ちを持っていたのが、あの結果につながったと思います。
――見木選手の決勝ゴールにつながったCKのキッカーは田口選手でした。DAZNの映像を見ると、CKを得てから蹴るまでの間に、ぐっと集中力を高めていたように見えます。
田口 おっしゃるとおりです。これが最後のプレーになるかもしれないと分かっていたので、しっかり時間をかけて、この一球にかける気持ちで蹴りましたし、中にいる選手も分かっていて、勢いを持って飛び込んできてくれました。
――田口選手のCKを、ニアサイドに飛び込んできたDF佐々木翔悟選手がヘディングシュート。GKに防がれたこぼれ球を、見木選手がヘッドで押し込みました。
田口 チームとして狙っていた形でした。それで最後に得点できたことも含めて、栃木戦は強く印象に残っています。
――会心の勝ち点3になりましたね。
田口 そうですね。勝ち点1と3では大きな違いですし、勝ち点ゼロだったかもしれない試合を3にもっていくことができたのは、昇格を狙っているチーム状況を考えると、かなり大きなものになりました。
――試合運びやメンタリティーで、チームの成長を感じますか?
田口 ここ数カ月、チームの成長を感じていて、公式戦だけでなく、普段の練習から成長が見られます。その積み重ねが最近の結果に表れていると感じています。