清水エスパルスのDF鈴木義宜が、8月度のJ2『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP』を受賞した。『DAZN Jリーグ推進委員会』では月間表彰選手をインタビューしており、サッカーマガジンWEBはJ2の月間MVPに迫る。上位との直接対決を含む8月の4試合で3勝1分けと勝ち点を伸ばし、1年でのJ1復帰へのラストスパートにつなげたディフェンスリーダー。昇格のみを目指して戦うキャプテンに、歴史と伝統を誇る『オリジナル10』でプレーする責任と覚悟、シーズン終盤への決意などを聞いた。

清水はサッカーが一番の街

――今季は21年以来、清水で2回目となるキャプテンを務めています。単独で務めるのは初めてですが、どんなことを意識していますか?

鈴木 シンプルに、J1に昇格させることが目標であり、使命です。それを一番に意識して臨んでいます。

――リーグ戦も終盤に入っています。J1昇格を争うライバルの結果も気になる時期ですが、先ほど話していたように、やはり目の前の一つひとつの試合に集中することが大切だと考えていますか?

鈴木 もちろん、そうです。それが一番大切ですし、それができなければ足をすくわれます。ほかのことに目が向いていると、目の前の試合に集中できないですし、良いプレーもできません。順位表は試合が終わった後に、いくらでも見ることができますが、その試合の90分間は帰ってきませんから、そこにどれだけ意識を持って取り組めるかが重要です。

画像: 残り10試合を切ったリーグ戦。1年でのJ1復帰に向けて、目の前の試合での勝ち点を積み重ねていく決意だ(写真◎J.LEAGUE)

残り10試合を切ったリーグ戦。1年でのJ1復帰に向けて、目の前の試合での勝ち点を積み重ねていく決意だ(写真◎J.LEAGUE)

――鈴木選手は大分時代の18年にJ2からJ1への昇格を経験しています。その経験を踏まえて、今後の昇格争いで大事なことは何だと考えていますか?

鈴木 負けないこと、最低でも引き分けで勝ち点を取ることだと思っています。周りの状況が気になってくる時期ですが、自分たちがやるべきことに集中して、自分が持っているもの、自分たちが持っているものを90分間どれだけ出せるかが、最も大切です。昨季は試合に出ていて、J2に降格させてしまいました。だからこそ、このクラブをJ1に昇格させることが今季最大の目標です。それを達成するために、残り試合をしっかり戦っていきます。

――清水はJリーグ創設1年目の『オリジナル10』の一つです。ファン・サポーターの皆さんの期待の大きさや、時に厳しい視線も感じるのではないかと思います。

鈴木 清水はサッカーが一番の街で、サッカー王国と言われている静岡県のクラブです。そのぶん厳しさも感じますが、それも自分たち選手はエネルギーに変えて、ファン・サポーターの皆さんと一緒に残り試合を戦い、J1に昇格したいです。

――最後に残りのシーズンへの意気込みと、ファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。

鈴木 残り試合も勝ち点を取っていって、チーム全員で自力でのJ1昇格をつかみ取りたいです。自分たちはピッチで結果を求めてプレーしますので、ファン・サポーターの皆さんには後押ししてもらい、シーズン終了後に一緒に喜びたいです。応援よろしくお願いします!

取材・構成◎石倉利英

すずき・よしのり◎1992年9月11日生まれ、宮崎県出身。地元の宮崎日大高から宮崎産業経営大に進み、4年時の2014年に大分トリニータの特別指定選手に。卒業後の15年に正式加入し、1年目から主力として活躍した。J3に降格した16年も残留してJ2復帰に貢献し、18年にはJ1昇格の立役者の一人に。16年から20年途中までリーグ戦166試合連続フルタイム出場を記録している。21年に清水に完全移籍し、1年目から他の2選手とともにキャプテンを務めた。J2に降格した今季は単独でキャプテンを任され、ディフェンスラインの中心として1年でのJ1復帰を目指している。184cm、72kg


This article is a sponsored article by
''.