上写真=高木善朗(左)と伊藤涼太郎はすっかり名コンビに。新潟が高木の2ゴールなどで勝って首位返り咲き!(写真◎J.LEAGUE)
横浜FCは2連続ドロー
自動昇格圏内の首位横浜FCと2位アルビレックス新潟は、それぞれ栃木SC、FC琉球と下位チームとの対戦になった。しかし、結果は異なるものとなった。
新潟は完勝だ。この日から声出し応援エリアが設置され、久々にビッグスワンに帰ってきた「声」をバックに攻めに攻めた。前半はそれでも得点は生まれなかったが、55分、左からのロングスローに高木善朗が蹴り込んでようやく先制する。これでリラックスできたか、75分にも高木が決めてリードを広げると、仕上げはうれしい初ゴール。85分にアレクサンドレ・ゲデスがドリブルで持ち込んでGKとの1対1を落ち着いてチップキックで決めて移籍後初ゴール、3-0の快勝を手にした。これでリーグ最速の20勝達成だ。
横浜FCは痛恨のスコアレスドローだ。ともに3バックから守備では5バックに移行する戦いで、牽制し合うような展開に。前節でゴールを決めるなど、調子を上げていた伊藤翔が35分に負傷で早々に交代したことも響き、最後までゴールを割ることができなかった。3連勝のあと2試合連続の引き分けとなり、やや足踏みすることになった。
この結果、両チームが勝ち点68で並び、得失点差で上回った新潟が首位に再浮上した。
プレーオフ圏内を狙うグループでは、直接対決が相次いだ。3位ファジアーノ岡山は8位モンテディオ山形とのホームゲーム。山形は1試合消化が少ないが、プレーオフ圏内から3ポイント差だ。
先制したのはアウェーの山形。0-0で折り返した後半早々の51分に國分伸太郎がFKを直接決めて先手を取った。しかし、ここから好調なチームの勢いを見せつけた。まずは55分に右からのFKの流れで、最後はチアゴ・アウベスが蹴り込んで同点に。先制されたわずか4分後に追いついたことが大きかった。76分にはエースが見せた。左からのロングスローにミッチェル・デュークがヘッドでコースを変えて送り込み、逆転してみせた。セットプレーからの2つのゴールで難敵を倒して、これで今季初の4連勝を収めた。
4連敗で岡山に抜かれて4位に後退していたベガルタ仙台は、監督交代に踏みきって伊藤彰監督の初陣が、6位大分トリニータとのアウェーゲームになった。大分が勝てば勝ち点で並ぶという重要な一戦で、勝負を決めたのはその大分。68分に右からの井上健太のクロスに呉屋大翔がニアに走り込みながらヘッドで決めて、これが決勝点になった。仙台は苦しい5連敗。
5位に躍進しているロアッソ熊本は、7位のV・ファーレン長崎とのアウェーゲーム。長崎も1試合消化が少ない状態でプレーオフ圏内から1ポイント差、勝てば熊本と勝ち点で並ぶ重要な一戦だ。だが、上回ったのは熊本だった。1-1で折り返した後半に輝いたのは、この夏に加わった平川怜。56分にCKからのこぼれ球を力強く蹴り込む移籍後初ゴールリードすると、68分にはワンツーのポスト役になって坂本亘基の追加点をアシストした。これで3連勝とした熊本が、4位へと順位を上げた。
J2第35節の結果
■9月10日
岩手 1-0 水戸
得点:(岩)宮市剛
千葉 1-0 金沢
得点:(千)見木友哉
東京V 1-1 群馬
得点:(東)森田晃樹(群)川本梨誉
町田 0-1 山口
得点:(山)沼田駿也
横浜FC 0-0 栃木
甲府 0-3大宮
得点:(大)富山貴光2、袴田裕太郎
新潟 3-0 琉球
得点:(新)高木善朗2、アレクサンドレ・ゲデス
秋田 0-0 徳島
岡山 2-1 山形
得点:(岡)チアゴ・アウベス、ミッチェル・デューク(山)國分伸太郎
長崎 1-3 熊本
得点:(長)エジガル・ジュニオ(熊)竹本雄飛、平川怜、坂本亘基
大分 1-0 仙台
得点:(大)呉屋大翔