明治安田生命J2リーグは8月最初の週末となる6日、7日に第30節を開催した。3強は悲喜こもごもで、首位の横浜FCが大宮アルディージャに敗れれば、2位アルビレックス新潟は徳島ヴォルティスに何とかドロー、3位ベガルタ仙台はツエーゲン金沢に勝って、勝ち点1差ずつでひしめいている。

上写真=仙台が金沢に4ゴールを集めて快勝、上位との差を詰めた(写真◎J.LEAGUE)

長崎は12試合ぶりの敗戦

 J2の8月最初の週末も熱かった。第30節の結果、3強の激戦にさらに拍車がかかることになった。

 勝利を収めたのは、3位のベガルタ仙台。ツエーゲン金沢を相手に危なげない戦いぶりだった。9分に中山仁斗が自ら倒されて得たPKを決め、18分には中島元彦の強烈なミドルシュートをGKが弾いたところを富樫敬真がヘッドで決めて、前半のうちに2点をリード。後半開始早々の48分には氣田亮真がきれいな球筋のミドルシュートを沈めて、圧倒的に優位に立った。66分にもFKから最後は中山がこの日2点目を決めてほぼ勝利を手中に収めると、金沢の反撃を75分の林誠道の1点に抑えて、3試合ぶりの勝利を手に入れた。

 引き分けたのは、2位のアルビレックス新潟。徳島ヴォルティスとのホームゲームだったが、主導権を握ったのは徳島のほう。綿密に準備した新潟対策がはまって、17分と58分に一美和成が連続ゴール、その後も決定機を作らせずに時計を進めていった。ところが、新潟が交代策をうまく利用して展開を激変させると、78分に左FKから藤原奏哉がヘッドで押し込めば、85分には堀米悠斗が右からのクロスにこちらもヘッドで突き刺して、両サイドバックの得点で辛くも同点に追いついてみせた。

 そして敗れたのが、首位の横浜FC。大宮アルディージャとのアウェーゲームで開始3分に柴山昌也に押し込まれて、いきなりビハインドを負うことに。しかし、14分に亀川諒史のミドルシュートが相手に当たってホップしてゴールに飛び込んで、同点に。48分には再び柴山にゴールを割られるが、2分後にはサウロ・ミネイロのペナルティーエリア外からの左足のひと振りでまたもや同点に追いついた。2度も追いつく粘りは健在だったが、不運が待っていた。64分にまさかのミス。大宮の最終ラインからのロングキックに対してGKスベント・ブローダーセンとDF岩武克弥が重なって、ブローダーセンが空振り。大宮のFW富山貴光に無人のゴールに蹴り込まれた。これが決勝点となって、2-3の黒星。2試合連続3失点で痛恨の連敗となった。

 これで横浜FC、新潟、仙台の順位は変わらないが、それぞれの勝ち点差は1ずつ。残り12試合となったが、まだまだ3強の激しいレースは続いていく。

 そのほかの上位陣では、ファジアーノ岡山がアウェーで岩手に3-1で快勝して、1試合消化が少ない状態で仙台と勝ち点7差のまま食らいついている。一方で、11試合負けなしだったV・ファーレン長崎は5月以来の敗戦。東京ヴェルディが1-0で下したのだが、決めたのは鹿島アントラーズから移籍してきた染野唯月。移籍後初先発の試合で結果を残した。

画像: 新潟は2点差を終盤に追いつく粘りは見せたが、徳島の対策に攻めあぐねた(写真◎J.LEAGUE)

新潟は2点差を終盤に追いつく粘りは見せたが、徳島の対策に攻めあぐねた(写真◎J.LEAGUE)

画像: 岡山もアウェーで確実に勝利。しっかりと3強に食らいついている(写真◎J.LEAGUE)

岡山もアウェーで確実に勝利。しっかりと3強に食らいついている(写真◎J.LEAGUE)

J2第30節の結果

■8月6日
岩手 1-3 岡山
得点:(岩)奥山洋平(岡)チアゴ・アウベス2、ミッチェル・デューク

東京V 1-0 長崎
得点:(東)染野唯月

甲府 5-2 琉球
得点:(甲)長谷川元希、ウィリアン・リラ、宮崎純真、三平和司、鳥海芳樹(琉)サダム・スレイ、中野克哉

新潟 2-2 徳島
得点:(新)藤原奏哉、堀米悠斗(徳)一美和成2

大宮 3-2 横浜FC
得点:(大)柴山昌也2、富山貴光(横)亀川諒史、サウロ・ミネイロ

町田 1-1 大分
得点:(町)平戸太貴(大)サムエル

金沢 1-4 仙台
得点:(金)林誠道(仙)中山仁斗2、富樫敬真、氣田亮真

山口 0-1 山形
得点:(形)デラトーレ

■8月7日
秋田 1-1 水戸
得点:(秋)武颯(水)木下康介

群馬0-3 千葉
得点:(千)風間宏矢、ブワニカ啓太、櫻川ソロモン

熊本 2-0 栃木
得点:(熊)杉山直宏2


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