アルビレックス新潟は1月8日、柏レイソルからDF田上大地が完全移籍で加わることを発表した。田上は2020年から2シーズン、新潟に期限付き移籍していて、アルベルト前監督の下でサイドバックとして起用されてきた。新潟のサイドバックは人材豊富。ポジション争いの行方は?

上写真=田上大地が名実ともに「新潟の男」に(写真◎J.LEAGUE)

堀米、藤原、早川、長谷川、渡邊

 田上大地はアルビレックス新潟での3年目を、柏レイソルから完全移籍で加入して迎えることになった。これで名実ともに「新潟の男」になったが、決断した強い思いを言葉にしている。

「皆さんこんにちは。2022シーズンもアルビレックス新潟のユニフォームに袖を通して戦えることを光栄に思いますし、同時に責任も感じています。
 新潟に加わって3年目となりますが、アルビレックス新潟はパートナー企業様やファン・サポーターの皆様に支えられているクラブだと強く感じました。皆様に結果で恩返しすることを最優先にして、ピッチ外でもクラブのために積極的な活動をしていきたいと思っています!
 アルビレックス新潟への関わり方はそれぞれ異なりますが、「J1昇格」という目標はみんな同じです。長いシーズンを戦う中で、困難があるかもしれませんが、松橋力蔵監督率いるアルビファミリーなら必ず乗り越えていけます!
 チームは皆様の期待を力に変えて、真摯にサッカーと向き合っていきます。2022シーズンの最後に、みんなの想いが報われるよう共に頑張っていきましょう!
 2022年はニイガタガアツイ」

 田上は体の強さとジャンプ力の高さを生かしてセンターバックとしてプレーしていたが、2020年に新潟に移ってからサイドバックとして起用されることが増えた。同じく20年から指揮を執ったアルベルト監督によるコンバートだが、これが奏功。常にレギュラーというわけではなかったが、相手のサイド攻撃をストップする防波堤として、さらにはこの2年で大きく成長したボールテクニックで相手を翻弄、セットプレーではターゲットになり、直接FKではキッカーとしてゴールを脅かしてきた。

 万能型のサイドバックとして新境地を開いたが、注目なのが、新潟のサイドバックは人材豊富であること。21シーズンは右は藤原奏哉、左は堀米悠斗が主軸で、田上のほかには早川史哉もセンターバックだけではなく左右ともに起用され、終盤には負傷の癒えた長谷川巧も右サイドで存在感を示してきた。その全員が残留し、ツエーゲン金沢に期限付き移籍していた渡邊泰基の復帰も決まり、左サイドバックで勝負に出る。

 22シーズンからは松橋力蔵監督が就任した。21年にはコーチを務めていて、前任のアルベルト監督(現FC東京監督)のスタイルを継続していくこと、加えてよりゴールに向かう姿勢を打ち出すこと、そしてJ1昇格が目標であることを表明している。横浜F・マリノス時代にはアンジェ・ポステコグルー監督(現グラスゴー・セルティック=スコットランド=監督)に仕えており、自身も横浜FMのアカデミーでタイトルを獲得してきた。

 大きく分ければ、スピードとパワーが魅力な「剛」の田上、長谷川、渡邊、頭脳的でポジショナルなスタイルが生きる「柔」の堀米、藤原、早川、となりそうだが、それぞれの特徴をどう組み合わせていくのか。サイドバックのセレクトを見れば、松橋監督が目指す方向性が見えるかもしれない。

 田上はまた、柏のファン・サポーターには惜別のあいさつを伝えている。

「柏レイソルに関わる皆様。このたび、完全移籍でアルビレックス新潟に加わることになりました。柏でプレーできたのは1年間と短い時間でしたが、僕のサッカー人生で最も大切な1年間と言っても過言ではありません。また皆様の前でプレーできるよう、日々精進していきたいと思います。柏レイソルの成功を心から願っています。ありがとうございました」

田上大地(たがみ・だいち)
■ポジション:DF
■背番号:50
■ユニフォームネーム:DAICHI
■生年月日:1993年6月16日(28歳)
■身長/体重:180cm/78kg
■出身地:千葉県
■経歴:流通経済大付属柏高 → 流通経済大 → V・ファーレン長崎 → 柏レイソル → アルビレックス新潟
■出場記録
J1:27試合3得点
J2:100試合4得点
リーグカップ:7試合0得点
天皇杯:9試合1得点


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