序盤から大宮が組織的なプレッシングを仕掛け、主導権を握る。すると12分、茨田陽生のパスを受けた奥抜侃志が右足でゴールに流し込み、先制点を挙げる。25分には京都の仙頭啓矢にゴールを決められ、同点とされるも、39分に河面旺成がミドルシュートを叩き込み、1点を勝ち越して前半を折り返す。後半になっても大宮のペースで試合は進み、62分に奥抜のスルーパスに抜け出したフアンマが3点目を奪取。終盤の京都の反撃をしのぎ切り、大宮が上位対決を制した。

上写真=1ゴール1アシストの活躍を見せた奥抜(写真◎J.LEAGUE)

■2019年6月8日 J2リーグ第17節
大宮 3-1 京都
得点者:(大)奥抜侃志、河面旺成、フアンマ (京)仙頭啓矢

「ほぼパーフェクト」。19歳の活躍を指揮官も絶賛

 プロ2年目の生え抜きアタッカーが、大宮に5試合ぶりの勝利をもたらした。

 今季リーグ戦初先発の奥抜侃志は勢いをもって試合に臨み、フアンマと2トップを組んで最前線で躍動。持ち味のドリブルのみならず、激しいプレッシングでもチームを助けた。

 そして、待望の瞬間が訪れたのは12分。ペナルティーエリア内で茨田陽生からスルーパスを受けると、体勢を崩しながらも右足を振り抜いてゴールネットを揺らした。

「走るコースがあそこしかなかったので、そこに(パスを)要求して、良いボールが来た。あとは気持ちで押し込むだけでした」と、自身のJ初ゴールを振り返る。

 この先制ゴールを皮切りに、チームは京都から3得点を奪取。勝ち切れない試合が続いていたが、5月4日の愛媛戦以来、約1カ月ぶりの白星を飾った。

「大宮は先制して勝つ試合が多い。だから先制点を常に狙っていました。そこで自分が先制点を取れたのは大きかった」(奥抜)

 抜擢に結果で応えた19歳に対し、高木琢也監督は「侃志は得点を決めることができたし、仕事内容に関してもほぼパーフェクトだったと思います」と絶賛。2トップでともに戦ったフアンマも「侃志がゴールを決めたことはチームにとっても大きいし、僕にとってもすごくうれしいこと」と、“相棒”の活躍を喜んだ。

 チームは勝ち点を「31」に伸ばし、暫定2位浮上。大宮のJ1復帰へ向けて、頼もしい若手が台頭した。

取材◎小林康幸


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