中断明けの明治安田J1リーグは7月19日、第24節を迎え、浦和レッズはアウェーでFC東京と対戦した。一度は逆転に成功したものの、後半に連続ゴールを浴びて逆転負け。守備の緩みを隠すことができなかった。

上写真=デビューとなった小森飛絢(左)と古巣対戦となったアレクサンダー・ショルツのバトル。最後まで白熱のゲームになった(写真◎J.LEAGUE)

■2025年7月19日 J1第24節(観衆:35,687人@味スタ)
FC東京 3-2 浦和
得点:(F)遠藤渓太、マルセロ・ヒアン、仲川輝人
   (浦)安居海渡、渡邊凌磨

「笛が鳴るまで続けないといけない」

 クラブワールドカップ帰りの浦和レッズは、国内では1カ月ぶりの公式戦。マチェイ・スコルジャ監督は「言い訳はしたくはないが」と前置きして、この試合に臨む難しさを隠さなかった。

「4週間ぶりの公式戦で、夏場の初戦で、ゲーム勘が足りていなかった。相手と比べると特に後半の体力に違いがあって、アグレッシブさ、ダイナミックなパワーに欠けていた。長いブレイクのあとの初戦は難しさがあります」

 6分に遠藤渓太に先制されたものの、15分に安居海渡、20分に渡邊凌磨の連続ゴールで逆転に成功して前半を終えた。だが、スコルジャ監督の言うように、後半の停滞は明らかだった。67分にマルセロ・ヒアンに、88分に仲川輝人に決められて逆転負け。

「ペナルティーエリア内の守備も、通常の我々のレベルに達していなくて、嫌なゴールを2つ決められました」

 ゴール前に人数が揃っていたのに決められた悔しさが、スコルジャ監督の言葉からこぼれてくる。しっかり準備して臨んだのだから、なおさらだ。

「クラブワールドカップのあとからローディフェンスを練習してきました。そこが強みになると思っていたのですが、ヒアンを抑えられなかった。特定の選手を名指しして良くなかったと言いたくないし、あそこでボザが寄せることができたかもしれないけれど中盤の選手が戻ることもできたはずで、ボザのアグレッシブさが足りなかっただけではなく、最終ラインと中盤のラインがコンパクトに守らないといけない」

 先制された遠藤のゴールも、この同点ゴールも、浦和の左サイドから長友佑都にクロスを送られて決められている。安居海渡はそのことを悔やむ。

「だいたいがクロスからの失点というイメージがあるので、上げさせないことが第一前提として、でも全部が全部止められるわけではない」

「中が揃っているのであれば、しっかり跳ね返さないといけないと思いますし、相手に最初に触れる前に触らないとやっぱり何かが起こってしまう。もっと予測を早くしなければいけない」

 安居はその予兆を、前半の最後に感じていたのだという。

 45+3分、同じく浦和の左から橋本拳人にクロスを送られ、中央でマルセロ・ヒアンにヘッドで決められたシーンだ。橋本が渡邊凌磨にチャージした場面でファウルがあったとして取り消されたのだが、その一瞬のスキに、安居は危機を覚えていた。

「ファウルで取り消してもらいましたけど、あそこでみんな足が1回止まっちゃったのは良くなかったと思う。笛が鳴るまで続けないといけないし、そういうところはまだまだなのかなと」

 FC東京との前回対戦は劇的な逆転勝利だった。今回は守備の綻びを突かれてその逆をいかれた。「それでもまだ優勝の可能性はある」と安居は前を向く。中3日で湘南ベルマーレと、さらに中3日でアビスパ福岡と戦う。ここで勝ち点6を積み上げたい。


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