上写真=レアンドロ・ダミアンはネイマールとメッセージを送りあったという(写真◎J.LEAGUE)
「お願いだからゆっくりプレーしてね」
川崎フロンターレが7月20日にパリ・サンジェルマンを迎える一戦が近づいてきた。スーパースター軍団の象徴的存在であるブラジル代表のMFネイマールは、レアンドロ・ダミアンにとってはかつての仲間だ。
ロンドン・オリンピックでU-23ブラジル代表の一員としてともに戦い、銀メダルに終わったが、レアンドロ・ダミアンが得点王を獲得している。その後、フル代表でも一緒に戦った旧知の仲だ。
「ともにオリンピックを経験して、いい結果を残すことができましたし、僕が獲得したPKをネイマールが決めることもありましたよ」
そんな思い出で当時を振り返りながら、ネイマールが来日する前にも連絡を取り合ったという。
「人間としても素晴らしいですし、今回の対戦が決まってメッセージのやり取りをして、お願いだからゆっくりプレーしてね、と頼んだのと、日本の生活を楽しんでね、と送りました」
そんな微笑ましいエピソードを披露したが、大きな注目が集まるこの対戦では、川崎Fの若手にピッチの上で多くのことを感じ取ってほしいと願っている。
「このチームには若い選手がたくさんいます。世界のトップの選手と対戦することで、海外のレベルとの比較ができますから、いい経験になると思います」
レアンドロ・ダミアン自身も、直近のガンバ大阪戦で約3カ月ぶりにゴールを決め、マルシーニョのゴールもアシストして、復調の兆しだ。1点決まれば乗ってくる、と話していたから、ここからのゴールラッシュを期待してしまう。
「個人的にはゴールについてはプレッシャーに感じていませんし、感じる必要もないと思っています。誰がどこからでもゴールできるのがこのチームの特徴で、ガンバ戦がそうでした。引き続き、やるべきことしっかりやれば、自然に結果につながってきます」
無駄に喜びすぎないのがこの人の真摯なキャラクター。マルシーニョのアシストに至ったシーンも、ボックス内の狭いところでしっかりと脇坂泰斗からのボールを引き出してから落ち着いて左にラストパスを出していて、相手の嫌なところを突いていく川崎Fの強みをよく示すプレーになった。
「フロンターレらしさがピッチで表現できています。一時期、自分たちのスタイルでプレーできなかったけれど、最近はやってきたことができるようになってきました。中を攻めていくことができていて、スペースも有効活用できています」
チームも自分も上向きのいま、迎えるPSG戦。盟友ネイマールとともに、素晴らしいゲームを演じるつもりだ。