上写真=ACLで6得点と好調のレアンドロ・ダミアン。日本でもまたゴールを狙う(写真◎2021 Asian Football Confederation)
「できることをピッチで精一杯表現」
「ACLグループステージは選手、スタッフ全体で勝ち抜くことができたと思っている。Jリーグでも同じようにみんなで戦うし、戦っていけるんじゃないかと思っている」
一体感に自信を持つのがレアンドロ・ダミアンだ。ウズベキスタンのタシケントで戦ったACLの中2日の6連戦が、またチームを強くした。
帰国してからスタッフ2名が新型コロナウイルス感染症の陽性診断を受け、練習取りやめなどの措置も取られた。それでも鬼木達監督が動じないのがこのチームの強さだ。
「ウズベキスタンからの長距離移動もそうですし、新型コロナウイルスの影響もありました。トレーニングができない日もありましたが、そういったことも含めて自分たちはタフになっていかなければならないと思っています。今回言い訳を考えればいくらでもありますが、そこに目を向けずに自分たちのやるべきことをやって、しっかり勝って、精神面でもサッカー面でも成長したいです。すべてを力に変えていけたらと思っています」
7月17日には清水エスパルスとリーグ戦を戦い、21日にはジェフユナイテッド千葉との天皇杯3回戦が控える。まだまだ気を緩めることはできない。
「ACLは中2日での試合が続いて、前日1日で準備をしてきた。その経験をこんなにも早く生かす場面が来たのは、ある意味前向きにとらえている。ACLでもみんなでいい準備をしながら、力を合わせて戦ってきた。そこは継続していきたい」
キャプテンの谷口彰悟の言葉からも、正しい警戒心がにじみ出る。
まずは清水戦だ。鬼木監督はポイントに「頭を揃える」ことを挙げた。
「清水はここ数試合勝ちと引き分けで来ているので、チームとしての勢いが出てきている印象です。自分たちとしてはACLから帰ってきて、対日本のチームということで全員の頭を揃えていかなければなりません。遠征の疲労感があるとしても、充実感もあるなかで日本に帰ってきました。当然タフなゲームになるでしょうが、自分たちのやるべきこをとやれば必ずいいゲームができると思っています」
アジアでの独特な戦いと日本のチームとの対戦のギャップを、頭の中から埋めていく。
「清水はしっかり守備をしてくるチームという印象。前線には外国籍選手を中心に個で打開できるアタッカーがいて、フリーキックやコーナーキックといったセットプレーの一発も持っているチーム。一瞬たりとも気を抜くことはできない」
そう話す谷口が守備で集中すれは、レアンドロ・ダミアンも「清水は能力の高い選手がたくさんいるチームなので、今回も難しい試合になると思っている。ただ、自分としては帰国してからいい準備はできていると思っている。できることをピッチで精一杯表現して勝ち続けることを望んでいる」と勝利への欲はますます強くなる。
三笘薫、旗手怜央が東京オリンピックを戦うためにチームを離れたが、この2戦を抜ければ、次は8月9日のJ1第23節大分トリニータ戦まで小休止。ピンチをチャンスに変える大切な2試合に挑む。