2021年6月25日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループGのグループステージ第2節が行なわれ、名古屋グランパスは韓国の浦項スティーラースと、ラジャマンガラ・スタジアムで対戦。戦前にフィッカデンティ監督が示唆していた通り、前節からメンバーを入れ替え、フォーメーションも4-1-4-1に変えて臨んだ名古屋は、攻守に躍動。完璧な試合運びで勝ち点3をつかみ、開幕2連勝を飾った。

上写真=浦項戦で先制ゴールを決め、ガッツポーズをする柿谷曜一朗(写真◎2021 Asian Football Confederation)

■2021年6月25日 ACL・G組GS第2節(@ラジャマンガラ・スタジアム/無観客)
名古屋 3-0 浦項
得点:(名)柿谷曜一朗、マテウス2

・名古屋メンバー:GKランゲラック、DF宮原和也、木本恭生、中谷進之介、吉田豊(90+3分:森下龍矢)、MF米本拓司、前田直輝(55分:マテウス)、稲垣祥、長澤和輝(55分:相馬勇紀)、齋藤学(55分:山崎凌吾)、FW柿谷曜一朗(89分:阿部浩之)

・浦項メンバー:GKカン・ヒョンム、DFシン・グアンフン、チョン・ミングァン、クォン・ワンギュ、カン・サンウ、MFイ・スビン、シン・ジノ、クォン・ギピョ(46分:アレックス・グラント)、マリオ・クヴェシッチ(46分:コ・ヨンジュン)、イム・サンヒョプ、FWボリス・タシチー(46分:イ・スンモ)

粘った齋藤、決めた柿谷

 33分、鮮やかなゴールが決まった。試合開始直後からカットインからポスト直撃のシュートを放つなど好調なプレーを見せていた齋藤が中央でボールを受けると、相手のタックルに倒されかけながらも粘ってボールを運ぶ。そしてゴールを背にしつつボールを受けた1トップの柿谷がマーカーから逃げるように半円を描き、右足を一閃。名古屋が先制点を手にした。

 スタートから相手を押し込み、優位にゲームを進めてはいたが、ボールロストからカウンター受けるケースも散見。名古屋にすれば、先に点がほしい状況だった。待望の1点は、倒れずに力強く進んだ齋藤の粘りと柿谷の技巧によってもたらされたのだった。

 リードを奪ったまま、後半を迎えると、相手の圧力が増してきたことを察して、55分に3人の選手を同時投入。フレッシュな選手をピッチに送って相手を押し返し、65分には柿谷の股抜きパスをボックス内で受けた山崎がシュート。ボールは相手DFの手に当たりPKを獲得した。このときハンドした相手DFのシン・グアンフンは2枚目のイエローカードで退場。PKをマテウスが決めてリードを広げると同時に一人多い状況を迎えた。

 82分には相手守備陣を引き連れながらドリブルで切り込んだマテウスが3点目をマーク。攻めては3ゴール、守っては無失点とほぼ完璧な内容で、名古屋が勝利をつかんだ。

「暑い中、メンバーも変えて臨みましたけど、全員がハードワークした結果だと思います」

 先制ゴールを決めた柿谷はそう言って、試合を振り返った。実際、名古屋は攻守両局面でしっかり走り、相手を上回った。これで開幕2連勝。グループGの中で最大のライバルになると指揮官も語っていた浦項を下した意味もは大きい。視界は良好。価値ある快勝劇だった。


This article is a sponsored article by
''.