上写真=レアンドロ・ダミアンは今季すでに7ゴール6アシストと絶好調。名古屋との連戦でも一発に期待が集まる(写真◎J.LEAGUE)
「違ったシーズンが始まります」
「まだまだ始まったばかりです。何が起こるか分からない」
レアンドロ・ダミアンは周囲のはやる気持ちを落ち着かせるように、そう答えた。J1リーグでは日程変更に伴って、首位の川崎フロンターレと勝ち点3差で2位に迫る名古屋グランパスが、2試合続けて4月29日と5月4日のゴールデンウイークに激突するというカードが組まれた。
この2チームの対戦は昨季も大きく注目された。10連勝で進撃していた川崎Fを名古屋がホームで倒して連勝記録をストップさせれば、逆に川崎Fは一度止められたその記録を名古屋にホームで完勝して11に更新したというドラマがあった。
そして今年は、まさかのGW連戦である。
「選手として重要な試合に参加できることはうれしく思います。今シーズンを占う試合になるかもしれませんが、シーズンは長いですから、何があるか分かりません。意識をせずに目の前の試合にいままで通り集中したいと思います」
何が起こるか分からない、とする最大の理由は、各クラブに入国待機期間を終えた新外国籍選手が続々と加わっているからだ。
「ここから違うリーグになってくると思います。数々の外国人選手が合流し始めて、チームとして違う形になるところもあります。ここから違ったシーズンが始まります。上位陣だけではなく、下位チームでも成長して上がってくるでしょう。またより難しいシーズンになるのではないでしょうか」
「自分たちがどれだけできるか」
もちろん、名古屋への警戒を怠るわけではない。
「名古屋は今季、とても良い結果でここまで来ています。自分の友人も名古屋でプレーしているし、友好関係にありますが、対戦するときはいつも難しいゲームになります。センターバックの2人のうち1人は最近代表に入って素晴らしい能力を持っています」
でも、いつも通りに戦うという姿勢は崩さない。
「名古屋のこと以上に、自分たちがどれだけできるかですから、そのスタイルに注目していきたいと思います」
今季はすでに7ゴール6アシストと絶好調。昨季の13の半分はもうクリアして、得点ランキングでは3位タイにつけている。アシストに至っては、昨季の5をすでに上回っている。
「去年からゴールもアシストもしていますが、昨シーズンに素晴らしい結果を残せたことで、そのままの勢いを持って引き続き入ったことが大きいと思います。その勢いがあるから、自分たちは団結力を持って戦えています。自分のゴールやアシストでその力になれているのならうれしいです」
昨季を上回る数字を残していることも、昨年からの積み上げのおかげだと謙虚に話す。
「チームとして昨季のような結果を出せたのは自分たちがやっていることに集中したからで、今季もその特徴を生かしながらできていて、ここまで勝利と引き分けで進んでいるのだと思います。個人的に何かを変えたということよりは、チームで継続できたからですね」
いつもと変わらない、ということは、レアンドロ・ダミアンにとってはいつも通りにゴールを重ねること、という意味になる。ここまで出場した11試合で13のゴールに関与しているから、1試合1以上。だから、名古屋との連戦でもいつも通りにゴールに関わるだろう。