上写真=マテウスは横浜FC戦で今季3点目。その強烈な左足でG大阪の牙城を破る(写真◎J.LEAGUE)
「ホームで勝ち点3を失うことは許されません」
名古屋グランパスが、ついに敗れた。
4月18日のJ1第10節サガン鳥栖戦で前半のうちに2点を先行され、後半に稲垣祥が1点を返したものの、そこまで。マテウスは85分までプレーして、最後はパワープレーのために投入された木本恭生に後を譲った。
負けて残念、なのは当たり前。とはいえ、黒星は今季初めてのことだ。
「長いリーグで連戦のところで、どこかに敗戦があるという可能性は考えていたことではあります。だからといって、自分たちがいままでやってきたことすべてが悪いととらえずに、良かったことをやり続けること大事です」
マテウスは感情的にならずに落ち着いている。
「下を向く必要はありません。自分たちのストロングポイントを出して戦い続けたい」
ここからやや変則的な日程で、4月22日木曜日にガンバ大阪と戦うと、29日と5月4日にはいよいよ首位の川崎フロンターレとの連戦が待ち受ける。その言葉通り、下を向いている時間がもったいない。
堅守が売りのチームは、鳥栖に2失点を食らうまでは9試合連続無失点の記録を作ったが、複数得点が11試合中3試合のみであるのも事実。切れ味抜群のマテウスは今季は3得点で、さらに積み重ねていきたい。
「鳥栖戦だけではなくて、すべての試合で厳しい守備に遭っています。なかなか1対1の場面がなくて、1対2と相手が数的優位の状態で対応してきます。ワンツーで抜け出したりスペースに走り込んだりと、いろいろな動きをつけていくべきです。鳥栖戦では、彼らのスタイルとしてアグレッシブな守備を仕掛けてくるのは事前に分かっていましたし、それを乗り越えて戦う準備はしてきましたが、貢献できなかったと思っています。だからガンバ戦では、また厳しく守られても、チームに貢献していきたい」
G大阪戦を終えると、川崎Fと消化試合数が12で並ぶ。G大阪に勝っておけば勝ち点を29として、川崎Fに3差と肉薄することができる。そうすれば、川崎Fに連勝して追い抜ける。その意味で、G大阪戦はリーグを占う重要な一戦になるだろう。
「ホームゲームで、サポーターの皆さんの応援を受けることができます。私たちはガンバと同じく偉大なクラブであり、ビッグクラブが連敗したり、ホームで勝ち点3を失うことは許されません。プライドを持って、最初から最後まで必死で戦って全力を尽くしていきます」
大一番に、マテウスの左足が輝く。