10月18日、明治安田生命J1リーグ第23節の湘南ベルマーレ対柏レイソルがShonan BMWスタジアム平塚で行なわれ、湘南が9月13日の第16節ガンバ大阪戦以来となる7試合ぶりの勝利をつかんだ。一度は逆転されたが、終盤の選手交代で流れをつかみ、逆転。勝ち点3を手にした。

上写真=開始早々にゴールを決めた岡本は、後半にも2得点に絡み、湘南の勝利に貢献した(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月18日明治安田生命J1リーグ第23節(@BMWス)
湘南 3-2 柏
得点:(湘)岡本拓也、松田天馬、石原直樹
   (柏)オルンガ、神谷優太

・湘南メンバー◎GK谷晃生、DF舘幸希、坂圭祐、大野和成、MF岡本拓也、金子大毅、畑大雅(90+3分:石原広教)、茨田陽生(62分:松田天馬)、田中聡(62分:齊藤未月)、FW石原直樹(85分:岩崎悠人)、タリク(85分:指宿洋史)

・柏メンバー◎GKキム・スンギュ、DF北爪健吾、山下達也、大南拓磨、三丸拡、MF三原雅俊(45分:神谷優太)、ヒシャルジソン、仲間隼斗(86分:鵜木郁哉)、江坂任(79分:小林祐介)、FWクリスティアーノ、オルンガ

交代選手がペースを上げてくれた(浮嶋監督)

 序盤から前に出る姿勢を示した湘南は、セカンドボールの回収率も高いなど、勢いに乗って試合を進める。すると開始4分、スローインから右サイドで岡本拓也が抜け出し、そのままエリア内に持ち込むとニアサイドを抜いて先制点を決めた。

 その後も湘南がボールを動かす時間が続いたが、柏はオルンガやクリスティアーノを使った縦に速い攻撃で脅威を示すようになる。すると湘南陣でのFKから得たCKで、オルンガがゴール。湘南の守備にミスがあったのか、湘南GK谷晃生の眼前で、まったくのフリーでやすやすと頭で決めた。

 後半に入るにあたり、柏は神谷優太を投入。すると、この長髪のMFが古巣相手に仕事をする。54分、オルンガが湘南DFからボールを奪い、ゴール前へパス。走り込んだ江坂任がさらに右へ流すと、入ってきたのが神谷。狙いすましたシュートがGKとDFの間を縫ってゴール左へ収まり、柏が試合をひっくり返した。

 ミスから2点を献上した湘南は、攻めがなかなか形にならない。流れを変えたのが、64分に同時投入された齊藤美月と松田天馬だった。モビリティを加えて相手陣でボールも失わないようになり、2トップを追い越す動きも出てくる。するとサイドにもスペースが空くようになり、78分には中央から右へと大きく展開。走り込んだ岡本が高いクロスを送ると、ボックス内でのタリクが頭での折り返しを松田が左足ボレーで叩き、試合を振り出しに戻した。

 その3分後には、天馬が今度は起点となる。ピッチ中央で相手を背負ってボールをキープし、右サイドへと大きく展開すると、またも走り込んだ岡本がクロス。するとファーサイドに走り込んでいた石原直樹が、冷静に頭で逆転のゴールを決めた。

 柏は外国人選手らが脅威となってゴールを狙い続けるが、無人のゴールへのループシュートを舘幸希がクリアするなど、湘南も集中を切らさずプレーを続ける。5分近いアディショナルタイムも乗り越え、ホームでうれしい勝利を挙げた。

 浮嶋敏監督も「交代で出てくれた選手が非常に頑張ってくれて、ペースを落とさず、むしろ上げてくれて良いペースになり、逆転につながった」と感謝。連敗がようやく止まったが、「まだ我々は今季、何も成し遂げていない。ここからギアを上げていきたいと思う」と次の試合を見据えた。

現地取材◎杉山 孝


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