名古屋グランパスの次世代ボランチとして出番を増やしているのが秋山陽介。JリーグYBCルヴァンカップ第2節の清水エスパルス戦で今季初先発、3-0の勝利に貢献すると、続くJ1リーグ浦和レッズ戦でもプレーして、アピールの日々が続く。

上写真=秋山が名古屋のハイレベルな中盤に割って入る(写真◎J.LEAGUE)

「スキがあれば縦パスをつけていく」

 秋山陽介が出場機会を増やしている。8月5日のルヴァンカップでは今季初先発、続くJ1第9節ではジョアン・シミッチに代わって53分と早い時間帯にピッチに送り込まれている。

 中盤のオールラウンダーだ。秋山自身も「いろんなポジションができるのが強みです。どのポジションもできなければいけないし、そこでしかできない自分のプレーを増やしたいと思います」とストロングポイントを強調する。「チームとしてやるべきことを第一に考えて、守備のところ、立ち位置を意識してゲームに入っています」

 名古屋には米本拓司、稲垣祥、ジョアン・シミッチとハイレベルなボランチが揃う。秋山も25歳となり、次世代を担う存在として彼らからポジションを奪わなければならない。

「どのポジションでもそうですが、特に中盤ではよねくん(米本)、しょうくん(稲垣)、ジョアン(シミッチ)も強度でボールを回収できています。そのポジションでやるなら、そこは意識しなければいけないし、早くポジションを埋めることやボールホルダーへのアタックの強度は練習から常に意識しています」

 チームは好調。ここから上昇していきたい自分の立ち位置と照らし合わせても、その波に乗らない手はない。「いまチームがうまくいっているのは、自分たちがやるべきことがはっきりしていて全員が攻守とも自信を持っているから。そこに自分が入っていくとしたら、どのタイミングでどのポジションであっても同じ強度で続けなければならないし、自分の持ち味である積極的に仕掛けるところ、ハードワークをどんどん出していかないと」と準備はできている。

 ハードワークとはもちろん、しっかり走って戦って、というフィジカルの部分のことだが、それだけではない。意識するのは、頭の中までハードワーク。

「頭の回転というところは練習から意識していて、周りの位置を見ながら自分がどこに入るべきかを考えていますし、予測の部分で一つ、二つ先のプレーを常に考えながらプレーしています」

 それに、パスもある。左利きのボランチはパス出しの角度が独特だから、アクセントをつけるには優位だ。

「流れを止めないようにしながら、スキがあれば縦パスをつけていく部分、そこが自分のいいところだと思っています」

 強度、小気味の良いステップワーク、重心の低いプレッシャー、頭の回転、左足からのパス。J1で生き抜くための武器はたくさん隠し持っているのだ。


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