ジェフユナイテッド千葉の尹晶煥監督が2020年シーズンを戦うチームの補強ポイントして挙げたのが、チームの背骨に当たるセンターラインの再構築だった。そこで獲得したのがGK新井章太、MF田口泰士の両名だ。

尹監督のサッカーは守備的ではない

 もう一人、新センターライン候補として注目なのが、ボランチの田口だ。流通経済大柏高校時代を過ごした千葉に『帰還』することになった。とはいえ、複数のクラブからオファーを受けた中で千葉を選択したのは勝手知ったる土地だからというわけでもなく、「新しい環境と監督の下で、自分が成長できる」と判断したからだという。「このクラブはJ2にいるクラブではないと思うし、結果を残した時代も見ているので、力になれるように」と決意を語った。

 中盤中央で巧みにタクトを振るいつつ、機に臨み、時に応じて相手ゴール前へ飛び込んでいくダイナミズムも持ち合わせる。守備から攻撃に転じた際に、素早く相手ゴールに迫ることを求める指揮官は、質の高いパスの出し手である田口をいかにチームに組み込むかも注目される。

 田口自身は尹監督のサッカーについては「すごくハードワークをすると。守備的に見られているかもしれませんが、しっかりと得点も取っているし、攻守ともにバランスの良いサッカーをするイメージがある」とその印象を語っている。

 新しい守備の柱と期待される守護神とチームのかじ取り役としての働きを期待されているボランチ。彼らがシーズンを通じて活躍できるか否かが、千葉がJ1昇格を成し遂げるためのカギになりそうだ。

取材◎サッカーマガジン編集部

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