サッカー日本代表が2日、現地オーストラリア・パースで練習を行った。この日は25人が参加し、今回が代表初招集となるMF熊坂光希(柏レイソル)もメニューをこなした。「緊張した」という初トレーニング後、24歳のボランチが取材に応じた。

上写真=森保監督が注目してきた一人、熊坂光希が代表の練習に初参加(写真◎青山知雄)

監督には「ビルドアップの出口になるところを」と

 柏レイソルのボランチは2025シーズンのJ1リーグで一気に注目される存在になった。昨季はJ1で10試合に出場し、先発はわずか1試合。そして今季は19節終了時点で18試合に出場し、先発は17試合。文字通り、上位争いを続ける好調チームを牽引する一人になっている。

 持ち味は的確なポジショニングによるボール奪取と展開力。それ加えて、サイズもある。高さを備えるボランチは、現代表チームが長らく探し求めていたのだが、身長185センチの熊坂はその点からも期待されている。

 この日、初めて代表で練習参加したあと、熊坂が取材に応じた。

「去年の自分からしたら考えられないような状況なので、少し緊張している部分もあるんですけど、しっかり自分の力を出したいなというのは思っています。
 周りの選手の個々のレベルの高さというのは感じましたし、自分もしっかり合わせるというよりも、超えていけるように頑張っていきたいなと思います」

 前述の通り、1年前までは柏でも主力ではなかった。チーム内で序列を上げて、代表に招集される立場になった。森保一監督からは「ビルドアップの出口になるところだったり、攻撃、守備の部分でしっかりハードワークするところというのを出してほしい」と言われたという。

 最初の試合となるオーストラリア戦まで練習できるのはわずか3日。ピッチに立つにはその短い時間で自分の持ち味をアピールしなければならない。

 今回は代表常連組の守田英正、田中碧が不在ながら、キャプテン遠藤航のほか、藤田譲瑠チマ、佐野海舟、さらに鎌田大地や佐野航大らボランチで適正のある選手たちもそろう。その中で熊坂はどんな違いを出し、アピールできるのか。

「自分から配給するボール、短いボール、長いボールも含めてしっかり攻撃の起点になるところだったり、守備ではしっかり相手の攻撃の芽を積むところを示したい」

 ただ参加するのではなく、ピッチに立ってこそ。

 進境著しいボランチは、静かに闘志を燃やしていた。


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