サッカー日本代表が2日、現地オーストラリア・パースで練習を行った。この日は25人が参加。今回、初参加となったMF佐野航大(NECナイメヘン)が練習後に取材に応じた。

上写真=初招集で自分の長所を出したいと意気込みを語った佐野航大(写真◎青山知雄)

兄とは公式戦で一緒にプレーしたことはない

「選出されたことを聞いた時はすごくびっくりしましたけど、もうすぐに(切り替えて)、選ばれたからにはしっかり結果を残していかないといけないので、自分のいいところだったり、長所を出すというところを考えてやっています」

 自身も驚いたという初招集。しかし、佐野航大は活動に臨むあたりに、しっかり自分のやるべきことを整理していた。

「自分がもし(代表に)入った時にどこでどういうプレーをするのかっていうのは、なんとなくは想像していました。
 いろんなポジションできるというのも1つの武器ではありますけど、自分としてはやっぱり真ん中の上の方でやりたいっていうのもあるので、その中でどう違いを出すか。今いる選手と同じことをやっていても、違いは生まれない。その中で自分がどう違いを出せるかというのを、短い期間ですけど、やっていかないといけないと思います」

 自らが考える違いとは「良いポジションをとって決定的な仕事をすること」や「試合展開を変えるようなパス」のこと。初日の練習で改めて「今までやってきたところよりも断然レベルは高い」と実感したというが、「その中でも違いを出していきたい」と意気込んだ。

 所属するNECナイメヘンではケガで戦列を離れる期間もあったものの、25試合でプレー。主軸を担い、長短のパスでチームの攻撃をけん引した。とくにケガから復帰後は好調で、4月以降の8試合は先発フル出場を続けて2得点2アシストを記録している。敵地でアヤックスを3−0で撃破した試合もアシストで貢献。代表招集は、その実力で勝ち取ったものだ。

 さらに今回の活動には兄・海舟も招集されている。この1年、ドイツのマインツで活躍し、ブンデスリーガを代表する選手と評価を高めたボランチからも大いに刺激を受けていた。

「間違いなく(兄の存在は)刺激になっていました。やっぱり自分が持っていないプレーを持っていたりとか、自分のできないことをできる選手なので。でも逆に自分は(兄が)できないことをできる選手だと思っています」

「(一緒にプレーしたことは)ないと思います。入れ違いだったので中学校も高校も。その意味で、公式戦に出たら初めてです

 北中米ワールドカップまで1年というタイミングでの招集は佐野航にとってはチャンスでしかない。この好機を逃さずつかみ取ることができるか。兄と一緒にピッチに立てば、19年ぶりの快挙になる。


This article is a sponsored article by
''.