上写真=南野拓実がワールドカップ予選8試合連続ゴールの記録更新を口にした(写真◎早浪章弘)
最終予選は「何が起こるかわからない」
イングランドの強豪リバプールのメンバーという格を携えて、南野拓実が初めてのワールドカップ最終予選に臨む。
「いよいよ最終予選が始まります。僕自身にとって初めての最終予選でもありますし、すごく重要な戦いが始まると理解しているつもりです」
未知の世界で求めるのは、とにかく結果だ。
「ホームの初戦はすごく大事なので、なんとか勝って、ここからは結果が一番重要だと個人的に思っているので、そこにこだわってプレーしていきたいと思っています」
例えばベテランの吉田麻也の口からは、最終予選の中で本大会を見据えた準備もしていく必要がある、という言葉が出てくる。経験者ならではの視点だが、そのためにも南野はとにかくシンプルに結果を求めて戦い抜く。
「育成のときから最終予選は戦ってきて、A代表が戦うのも見てきましたけれど、簡単ではないというのがイメージとしてありますね。今回もグループの中に難敵がいるし、アウェーでの戦いは難しいと思っています。でも、そこを越えないとワールドカップには行けないので、しっかり突破したいと思っています」
簡単ではない戦いで、どうやって自分のプレーを出して、勝っていくか。チームとしても、一人の選手としても価値が問われる戦いになる。
「いままでの素晴らしい選手たちであっても、難しい戦いになるのを見てきたので、何が起こるかわからないですね。A代表では僕も初めてなので、そういう気持ちを持ちながらも、1試合1試合勝負にこだわっていきたいと思っています」
ポイントに挙げたのが、先制点だ。もちろんどの試合でも大事だが、特に最終予選ではその効力は絶大なものがある。
「先制点を取ることができれば自分たちの試合運びはうまくやっていけると思っています。日本はディフェンスラインが安定していて強みだし、1点の重みは大事になってくるので、攻撃の選手としてはチームのバランスも大事にしながら、まずは先制点を取ることが大事だと思っています」
だから「最終予選第1号」を狙っていきたい。現在、ワールドカップ予選7試合連続ゴールは最多タイで、9月2日の初戦、オマーン戦で決めれば記録更新になる。
「個人的にはチームの勝利が一番ですけど」と前置きして、ニヤリ。
「みなさんの注目を集めていきたいので、狙っていきたいとあえて言います」
そんな「宣言」をしなくとも、背番号10には十分すぎるほどの注目が集まっている。