JリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準々決勝の第2戦が9月7日に行われ、川崎フロンターレと浦和レッズがベスト4進出をかけて戦った。第1戦で1-1と譲らなかった両チームがゴールへの強い意欲を見せて一歩も譲らない激闘に。最後は川崎Fが3-2で逃げ切って4強入りを果たした。

上写真=宮城天が冷静に決めたPKが決勝点!(写真◎J.LEAGUE)

■2025年9月7日 ルヴァン杯準々決勝第2戦(観衆:23,214人@U等々力)
川崎F 3-2 浦和(延長)
※川崎Fが1勝1分けで準決勝進出
得点:(川)エリソン、伊藤達哉、宮城 天
   (浦)イサーク・キーセ・テリン、中島翔哉

画像: ■2025年9月7日 ルヴァン杯準々決勝第2戦(観衆:23,214人@U等々力) 川崎F 3-2 浦和(延長) ※川崎Fが1勝1分けで準決勝進出 得点:(川)エリソン、伊藤達哉、宮城 天 (浦)イサーク・キーセ・テリン、中島翔哉

伊藤達哉と中島翔哉が美しいゴール!

 延長戦を戦い抜いて試合終了の笛が鳴った瞬間、何人もの選手が膝に手をついたり芝生の上に倒れ込んで仰向けになった。スコアは3-2。川崎フロンターレが逃げ切ったが、浦和レッズが最後の最後まで追い詰める激闘は迫力満点だった。

 第1戦の1-1というスコアを受けて、勝ったほうが準決勝に勝ち抜くというシンプルな一発勝負。先にスコアを動かしたのは川崎Fだ。

 浦和のGK西川周作がダニーロ・ボザに短くつないだところで川崎Fがスイッチオン。脇坂泰斗が激しくボールをつつきに出て奪うと、足がかかって倒されてPKの判定。エリソンが豪快に左足で右上に蹴り込んで、18分に先制した。

 2点を奪わなければならなくなった浦和が反撃開始、といきたかったが、なかなか前にボールを運べない。前半は、アディショナルタイムに右からのマテウス・サヴィオのクロスに逆から飛び込んだ松尾佑介がヘッドで狙ってゴールに近づいたものの、決まらず。そのほかも相手のブロックにあった。

 流れを変えようと、マチェイ・スコルジャ監督は後半開始からマテウス・サヴィオに代えて中島翔哉を、松本泰志に代えて柴戸海を送り込んだ。その中島、松尾佑介、金子拓郎とスピード自慢の選手のドリブルに活路を見出し、中島は55分に左寄りから鋭いミドルシュートを放つなど、勢いを取り戻した。

 中島に翻弄されるシーンが増えた川崎Fは2点目を狙うにはチャンスが少なかったが、お返しとばかりに好調の伊藤達哉がドリブルでやり返す。これで得たFKを71分に脇坂泰斗が狙って惜しくも左ポストをたたくなど、沸かせた。

 すると、またも交代策が当たった。浦和は72分にイサーク・キーセ・テリンをデビューさせると、その2分後、右からの金子のクロスにテリンが右足を伸ばしてゴール右へと送り込み、同点に追いついた。

 1点を争う緊迫した展開で、時間を追うごとに攻防はオープンになっていく。そして、続けざまの素晴らしいゴールでスタンドがどよめいた。88分、伊藤が縦に落ちる強烈なミドルシュートを決めて川崎Fが勝ち越したと思ったら、90分には中島が25メートルほどの距離からFKをバーに当てながらも直接ゴール右上に決めて、またもや同点にしてみせた。

 延長戦に入ると、川崎Fが先制したシーンをなぞるように突き放す。西川に対してラザル・ロマニッチが猛烈に迫り、こぼれたところから最後は伊藤が左から抜けようとして倒されてPKを獲得。宮城天が96分に右に蹴り込んで、三たびリードを奪った。

 ここから浦和が怒涛の攻撃。センターバックのボザも前線に送り、ゴール前へどんどんボールを届けるパワープレーで迫った。川崎Fも神橋良汰を投入して5バックに変更する対応策で跳ね返し、最後の最後まで集中力を失わずに1点を守りきった。

 これで川崎Fがベスト4に進出。準決勝では、横浜F・マリノスに連勝した柏レイソルと対戦する。ほかには、サンフレッチェ広島が4-1で湘南ベルマーレを下して、得失点差で広島が勝ち抜き。ヴィッセル神戸と横浜FCは神戸が1-0で勝ったものの、第1戦に2-0で勝利を収めた横浜FCが得失点差で勝ち上がり、広島と戦うことになった。第1戦が10月8日に、第2戦が12日に行われる。


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