上写真＝クラブ初タイトルを獲得し、喜びを爆発させる福岡の選手たち（写真◎J.LEAGUE）
■2023年11月4日 ＪリーグYBCルヴァンカップ決勝（@国立競技場／観衆61,683人）
福岡 ２−１ 浦和
得点：（福）前寛之、宮大樹
（浦）明本考浩
交代■福岡◎森山→46分:金森健志、紺野→72分:中村駿、湯澤→76分:小田逸稀、宮→89分:田代雅也、山岸→89分:ウェリントン／浦和◎髙橋→46分:大久保智明、早川→46分:安居海渡、小泉→61分:明本考浩、伊藤→61分:ブライアン・リンセン、岩尾→80分:エニカット・パンヤ
浦和の右攻めを封じ、紺野が２アシスト！
まだ、互いに探り合っている時間帯だった。敵陣中央から、この日２列目で２シャドーの一角を担った前が右サイドの紺野に展開。対峙する浦和の左サイドバック、荻原をかわしてクロスを送ると、前が飛び越んで合わせ、開始5分、福岡はほしかった先制点を手にした。
早々にリードを奪った福岡は前半、狙い通りの展開に持ち込んでみせる。守備の局面では左のシャドーに起用された前が酒井に展開されるボールに目を光らせ、１トップの山崎が相手２CBの持ち上がりを警戒。右シャドーの紺野も相手のビルドアップ時にはプレッシャーをかけることを怠らず、試合は福岡ペースで進んでいった。
41分のFKの場面では井手口が上げたボールを宮がヘッドで狙うもGK西川にストップされる。しかし、押し気味の福岡は前半のアディショナルタイムにセットプレーから待望の２点目をつかみ取った。左CKの流れから紺野が蹴り入れたボールを宮が左足で決めて、リードを２点に広げた。
後半も最初にチャンスを得たのは福岡だ。55分、右サイドを攻め上がったグローリーがボックス内でホイブラーテンに倒されてPKを獲得。さらにリードを広げる機会を得た。だが、キッカーを務めた山岸のシュートは西川に完璧に読まれて止められてしまう。PK失敗。このプレーをさかいに福岡はやや受け身になり、浦和は攻勢を強めることになる。
すると67分、小泉に代わって途中出場した明本が浦和のさらに士気を高める一撃を繰り出す。酒井がロングボールをボックス内で胸トラップでコントロールし、そのまま蹴り込んで１点を返した。
ここから試合はより激しさを増していく。79分にはカンテのミドルと福岡の守護神・永石が好セーブ。残り20分あまりは攻める浦和、守る福岡の構図で進んだ。
８分と表示されたアディショナルタイムも攻める浦和に対し、福岡は体を張って対応。カンテのミドルシュートが左ポストを直撃するなど危ないシーンもあったが、福岡が耐え抜き、２−１で勝利。福岡がクラブ創設以来、初めてのタイトルを獲得した。
