C大阪を突き放すチームの2点目をマークした梅崎(写真◎J.LEAGUE PHOTOS)
湘南が3ゴールを挙げて、快勝した。28分に松田天馬のミドルシュートで先制すると、後半は鋭い速攻から好機を生かした。70分には梅崎司、75分には金子大毅が追加点を挙げた。22年ぶりのベスト4へ大きく前進。2連覇を狙うC大阪は、攻守両面で精彩を欠いた。
■2018年9月5日 JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝・第1戦
湘南 3-0 C大阪
得点者:(湘)松田天馬、梅崎司、金子大毅
大きなものを手に入れるチャンス
湘南の梅崎が躍動している。リーグの長崎戦に続き、2試合連続でゴールを挙げると、右の拳を突き上げて、満面の笑みを見せた。
「いいカウンターからうまくゴールへ流し込めた」
試合後、得点を振り返る表情にも充実感が漂う。
チームの狙いが見事にはまった。松田のワンタッチパスから岡本拓也が勢いよく裏へ飛び出すと、梅崎は味方の動きを見ながら、スピードを上げてペナルティーエリアへ侵入。最後はグラウンダーのクロスに落ち着いて右足で合わせ、丁寧にゴールネットを揺らした。
「カウンターに入る前からどこにスペースが空くのか、見ていた」
フリーランにも無駄がない。移籍1年目ながら「僕の中に湘南のスタイルは染み付いてきている」と力を込める。シーズン途中から主軸としてチームをけん引しており、ルヴァン杯では頂点を見据えている。
「大きなものを手に入れるチャンス。スタイルを体現して勝ち進めるようにしたい」
この日のメンバーではGK秋元陽太と並んで最年長。かつては勢いのあるドリブラーとして名を馳せたが、経験を積んでプレーの幅は広がっている。ドリブルでアクセントを付け、ゲームの組み立てにも参加。さらに要所でゴールにも絡む。フットボーラーとして円熟味が増してきた31歳。湘南で活躍の場を得て、「第2の春」を謳歌している。
取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE PHOTOS