上写真=開幕戦に向けて意気込みを語る四方田修平監督(写真◎スクリーンショット)
見ている人がわくわくするサッカーを
開幕戦を翌日に控えた四方田監督は心境を問われ、「ひと言、楽しみ」と口にした。1月12日の始動から約1カ月半にわたって準備してき成果を、19日の大宮戦で披露することになる。目指すスタイルは、「攻守にアグレッシブに、攻守一体となるサッカー」。当然ながらスタートの段階では完成には至っていないが、「見ている人がわくわくする、楽しいと思ってもらえるサッカーが一つの目標。まずは初戦でそういう部分を全面に出していきたい」と語った。
監督によって、開幕戦をシーズンのスタートとして重要視するのか、はたまは長いシーズン1試合ととらえるのか、考え方はさまざまだが、四方田監督はどちらかと言えば、後者。「良いスタートが切れればいいですが、あくまで42分の1だと言い聞かせて臨みたい」と自身のスタンスを説明する。勝利を求めるのは当然だが、最後に目標である「自動昇格できる2位以内」を実現することが何より大事であることも承知している。だから試合を重ねるたびにチームが成長する未来図も描く。
2016年、前年途中から札幌を率いた四方田監督はチームを5年ぶりのJ1復帰に導いた。つまりは、J2の戦い方を知るが、一方で過去の経験がそのまま通用しないことも理解している。「ここ数年で、J2のレベルが非常に上がっている印象があります。より攻撃的に戦えるチームが増えてサッカーの質も上がった。以前とは違う、質の高いゲームが繰り広げられると思いますが、その中で勝ち抜いていきたい」。現実を見る目は、どこまでも冷静だ。
指揮官の冷静な一面は、対戦相手の大宮について語った際にもうかがえた。大宮は新型コロナウイルスの陽性者が複数いるため、メンバーを読めない状況だが、「非常に選手層は厚い。誰が出ても戦力的に大きく落ちることはないと思います。厳しいゲームになる」と話し、「やることも統一されていて、攻撃も守備もアグレッシブ。しっかりパスをつないで崩すところ、一人もサボることなくプレッシャーをかけてくるところの共有ができている」と気を引き締めていた。
1年でのJ1復帰を目指す戦いがいよいよ幕を開ける。四方田監督は初陣でどんな戦いを見せるのかーー。