上写真=横浜FCではキャプテンを務めていたが、覚悟を持って大宮加入を決めた南雄太(写真◎J.LEAGUE)
オファーはとても刺激的で心が震えた
「はじめまして、このたび横浜FCから移籍してきた南雄太です。大宮アルディージャというポテンシャルの高い素晴らしいクラブに加入することができて、大変うれしく光栄に思います。自分の年齢的にもラストチャンスと思って覚悟をもってここに来ましたし、まずは残留、そして更に上へとチームが上昇するよう、自分の持てるすべてを出してチームの勝利ために全身全霊で闘うことを誓います。敵として何度も何度も大宮アルディージャと戦ってきましたが、NACK5スタジアム大宮の独特な雰囲気と熱いサポーターは本当に脅威で、正直あまり勝った記憶がないくらいです(笑)。そのような サポーターとスタジアムが、今度は味方としてともに勝利を目指して戦えることが今から楽しみでなりません。このクラブは今の順位にいるクラブではないと思います。大宮アルディージャが本来あるべき位置に戻れるように全力を尽くして戦いますので、どうぞよろしくお願いいたします」
大宮のファン・サポーターへ向けた本人のメッセージ、並々ならぬ覚悟が表れていた。プロ24年目。キャリアの終盤を迎えているのは確かだろう。それでも、オファーを受けて、決断した。横浜FCではキャプテンを務めていたが、シーズン途中の移籍を決断した。その思いについては横浜FCの公式HPで綴っている。
「このたび大宮アルディージャに期限付き移籍する事になりました。まず今季もキャプテンという大役を与えられ、現在チームが苦しい状況にもかかわらず、チームに貢献出来ずにシーズン途中でチームを離れてしまう事をただただ申し訳なく思います。7年半も在籍させて頂き、酸いも甘いも味わわせて頂いた横浜FCを去るというのは、自分の決断とはいえ今でも本当に寂しい限りです。2018年昇格プレーオフでロスタイムに失点して敗退した失意のヴェルディ戦、J1昇格を決めた2019年最終節の歓喜の愛媛戦は自分のサッカー人生の中でも何ものにも代え難い忘れられない瞬間となりました。正直このまま横浜FCで自分は燃え尽きて引退するんだとも思っていました。そんな中今年で42歳になる自分に届いた、自分を必要としてくれた大宮さんからのオファーは、とても刺激的で心が震えました。自分の気持ちに素直に今回挑戦する選択をしました。そして自分のサッカー人生も間違いなく終わりに近づく中、今回挑戦したいという自分のわがままを理解してくれたクラブには本当に感謝しても感謝しきれません」
挑戦ーー。9月には42歳になる。歴戦の勇士はより濃密でチャレンジングなキャリアにすべく「ラストチャンス」をつかみにくことに決めた。
■南雄太(みなみ・ゆうた)
・生年月日:1979年9月30日
・出身:神奈川県
・身長/体重:185㎝/78kg
・ポジション:GK
・背番号:35
・経歴:武蔵ヶ丘FC→読売日本SCJrユース→静岡学園高→柏レイソル→ロアッソ熊本→横浜FC