8月2日に予定されていながら、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた明治安田生命J2リーグ第9節、大宮アルディージャ対アビスパ福岡の試合がNACK5スタジアムで開催された。結果はフアンマが挙げた1点を守り、福岡が勝利を収めた。

上写真=前線で圧倒的な存在感を示したフアンマ(左/写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月16日 J2リーグ第9節(観衆1,880人/@NACK)
大宮 0ー1 福岡
得点:(福)フアンマ

・大宮メンバー◎GKフィリップ・クリャイッチ、DF畑尾大翔、西村慧祐、ヴィターリス・マクシメンコ、渡部大輔(81分:イッペイ・シノヅカ)、渡部大輔、MF三門雄大(61分:大山啓輔)、小野雅史(81分:高田颯也)、小島幹敏、菊地俊介(61分:黒川淳史)、イバ(67分:戸島章)

・福岡メンバー◎GKセランテス、DF藤井悠太(63分:エミル・サロモン)、上島拓巳、ドウグラス・グローリ、輪湖直樹、MF増山朝陽、松本泰志(85分:鈴木惇)、前寛之、菊池大介(63分:木戸皓貴)、FWフアンマ・デルガド(81分:城後寿)、遠野大弥(85分:三國ケネディエブス)

得点シーンは狙い通り(長谷部監督)

 大宮はイバ、福岡はフアンマ。前線に据えるそれぞれの大砲の存在がゲームを熱く激しくさせていく。攻めでは、いかに生かすか。守りでは、いかに止めるか。双方のゴール前にボールが入るたびに、スリリングな攻防が展開された。

 イバと上島&マクシメンコ、フアンマと畑尾&グローリ。それぞれのバトルは試合が進むにつれて熱を帯びていく。前半45分間を0-0で終え、迎えた後半。65分にネットが揺れた。決めたのはフアンマだ。

 右から松本が入れたクロスはフアンマの頭に合わず、一度は大宮DFにクリアされたが、中盤でボールを回収。福岡はすぐさま攻撃を作り直した。今度は左からのルートを選択し、前が縦に進入。素早くロークロスを送り、DFの間に入り込んだフアンマが右足を合わせて、待望のゴールを手にした。

 前振りが効いていたゴールと言えるかもしれない。それまでのクロスはエアバトルを促すような高いボールが多かったが、この場面では低く速いボールが入った。大宮守備陣からすれば守りにくかったのは間違いない。長谷部茂利監督は「チームで共有した形」と胸を張り、フアンマは「チャンスは作れているし、しっかり決め切れていることはチームが好調である要因です」と、自身の得点そのものよりもチーム一丸となって戦えていることを強調した。

 大宮も黒川と高田らフレッシュ選手を投入していたことの加え、戸島やイッペイ・シノヅカもピッチに送って攻撃を活性化させた。だが、リードを奪った福岡は終盤にメンバーを代えながら5バックを編成。狙い通りにゲームをクローズさせ、勝ち点3を手に入れることに成功した。

「序盤から押し込まれることになりましたが、ゲームが進むにつれて、自分たちでボールを握ることができました。後半になって次第にチャンスも増えて、そんな中で得点シーンは狙い通りというか、いいクロスからいいシュートでした」

 長谷部監督も納得の勝利。福岡はこれで4連勝。5戦負けなしで順位も5位に浮上した。一方で大宮は終盤に攻めに攻めたがゴールが奪えず惜敗。4戦未勝利で順位は13位のまま。ともに昇格を目指している今シーズンだが、明暗が分かれる結果となった。

現地取材◎佐藤 景 写真◎J.LEAGUE


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