上写真=水戸戦で今季初ゴールを挙げた小松蓮（写真◎J.LEAGUE）
■2020年9月13日 J2リーグ第19節（@Ksスタ:観衆1,353人）
水戸 4－2 山口
得点：（水）山口一真2、中山仁斗、アレフ・ピットブル
（山）高井和馬、小松蓮
「ハードワークしながらゴールを狙い続ける」
松本から期限付き移籍で山口に加わった東京五輪世代のストライカーに、待望の今季初ゴールが生まれた。小松蓮は後半10分にイウリと交代してピッチに入ると、1-3のスコアで迎えた21分にヘナン、高井和馬とつながったボールを前線で受け止め、ペナルティーエリアの外側から左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。
「今までもずっと試合に出させてもらっていて、自分の課題としてもっとシュート数を増やさなければいけないと。今日は（試合に）入ってすぐに1点を取られて0-3という状況になったので、どんな位置からでも、どんなところからでも、とにかく足を振ろうと思っていました。和馬くん（高井）がフリックして（ボールが）来るなと分かっていた。（ボールを）受けたら（相手DFが）1人、前にいたので、少しずらして、とにかく打とうと決めていた。（相手DFに）当たって入ってくれて良かったです」
開幕から前々節の福岡戦まで17戦連続出場するも無得点。チームも下位に低迷する。そんな苦しい状況を打破したい思いが強引なシュートにつながり、初ゴールを引き寄せたのだろう。小松は次のように心境を明かす。
「今はチームが苦しい状況なので、自分の点で試合を決められるようにしていきたい。前線からの守備とか、走る運動量とか、球際の部分とか、そういうところが僕の特徴ではありますが、やはりフォワードなので、まず第一に、自分はストライカーだという気持ちを忘れてはいけない。そんなことをここ最近、ずっと思っていました」
ただ、小松自身が「チームを勝たせることができなかった」と反省するように、2-3と1点差に詰め寄ったあとも「シュートチャンスが多くて、ほかにも決められるシーンとか、飛び込んだらゴールできそうなシーンが多くあった」というものの、同点に追いつくまでは至らなかった。途中出場でチーム最多となる3本のシュートを放つなど、攻撃的な姿勢を貫くも及ばず、チームは敗れて最下位に転落した。
「ここまでずっと（ゴールを）決められなかったので、1点取れたのは良かったけれど、あそこで同点に追いつけない、逆転できないというのが、今の自分の力のなさ。チームもそうですが、僕が（勝利につながるゴールを）決められていないので。だから、今日の得点というのは、正直そこまで喜べるものではない。とにかくチームが勝てるように、ハードワークしながらゴールを狙い続けたいです」
山口での1点目が生まれた小松の覚醒が、チームの浮上のカギを握るのかもしれない。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE
