11番のプレッシャーに勝っていく
ーー奥抜選手にとって、J1とはどのような舞台ですか。
奥抜 まだ一度もJ1のピッチに立ったことがないので、プレーしてみたい場所です。
ーーJ1との距離は感じていますか。
奥抜 スタンドからしか見たことがないので、正直それを測る物差しがありません。ただ、僕自身としては、通用しないとは思っていません。昨季、試合経験を積んだことで自信がつきました。
ーー大宮のユニフォームを着て、Jにたどり着きたいという思いは強いですか。
奥抜 ジュニアユースから育ててきてもらったので、昇格に貢献し、オレンジのユニフォームを着てJ1で活躍するのも目標の一つです。ユースのときはNACK5スタジアム大宮のスタンドで観戦していて、いつか僕もこの大きな舞台でプレーしたいと思っていました。やっぱり、ピッチに立ってみないと分からない感覚って、あると思うんです。
ーー大宮への思いの強さが伝わってきます。今季は背番号も33番から11番に変更しました。
奥抜 実はいくつか背番号の候補がありました。その中から11番を選んだのは、ゾロ目というのが大きいですね。もちろん、大宮の偉大な選手たちが背負ってきた背番号の重みを感じたかったというのもあります。僕もそのプレッシャーに勝っていかないと、いけないと思っています。
ーー大宮の11番を背負った偉大な選手は多くいたと思います。奥抜選手が、まず思い浮かべる11番のプレーヤーは誰ですか。
奥抜 藤本主税さんですね。リアルタイムでは見ていませんが、身長(168cm)は低くても活躍していた印象が強いです。僕も同じように小柄なので、藤本さんとはプレースタイルは違いますけどファンの皆さんにインパクトを残せるように頑張りたいです。
ーーでは、今季は奥抜選手の阿波おどりも目にすることはできますか。
奥抜 え? 藤本さんのゴールパフォーマンスですか(笑)
ーーそちらの方も期待しています。ファン・サポーターの楽しみが一つ増えるかもしれません。
奥抜 考えときます(笑)
ーー最後にリーグ再開を心待ちにしているファン・サポーターに向けて、メッセージをください。
奥抜 僕がボールを持ったときは、スピードに乗ったドリブルだったり、違いをつくるプレーを見てもらいたいです。再開したときに、サッカーで明るいニュースを届けられるように頑張っていきます。
Profile
おくぬき・かんじ◎1999年8月11日生まれ、栃木県出身。大宮アルディージャのジュニアユース、ユースで育ち、2018年にトップチームに昇格。プロ1年目は7試合出場にとどまったが、2年目の昨季は25試合に出場し、5ゴールをマークした。U-18など年代別代表も経験。171cm、61kg