明治安田J1リーグ第32節、川崎フロンターレ対柏レイソルが等々力陸上競技場で開催された。試合開始直後から互いにチャンスを創出した試合は、互いに4ゴールを記録し、スタジアムを熱狂させた末にドローで決着。互い勝ち点1を分け合った。

上写真=前半から積極的に攻撃を仕掛けて川崎Fと柏の一戦は4−4に終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2025年9月28日(日) J1第32節(観衆21,652人/@とどろき)
川崎F 4ー4 柏
得点:(川)ラザル・ロマニッチ2、伊藤達哉、脇坂泰斗
   (柏)垣田裕暉、ジエゴ、中川敦瑛、三丸拡

4戦連続のドローで首位鹿島と柏の勝ち点差は7に…

 前半、ネットは4度揺れた。先制したのはホームの川崎F。7分、柏のCB古賀の窮屈なパスをボックス内で受けることになった杉岡にプレスを掛けた伊藤がファウルを受けてPKを獲得。これをロマニッチが決めた。

 この試合の2点目は柏が刻む。15分だった。山田の縦パスを川崎Fの2CBの間で受けた垣田がそのまま抜け出してネットを揺らした。川崎Fの右CBウレモヴィッチが序盤からマークを離し気味で、パスの出し手となった山田も受け手となった垣田も、そのスキを見逃さなかった。

 そして3点目、相手を押し込んでいた柏が手にした。39分、杉岡が自陣でボールを刈り取り、ドリブルで前進。この日、右ウイングバックとしてプレーしていたジエゴに展開すると、カットインから左足を一閃。ゴール左隅にシュートをねじ込み、柏が逆転に成功した。

 4点目は前半終了間際、アディショナルタイムだった(50分)。柏の右CKの場面でジエゴからのボールを受けた中川が中央へパス。しかし、これを川崎Fの韋駄天、マルシーニョが狙っていた。パスカットに成功するとそのままドリブルでボックス手前まで運び、ファンウェルメスケルケンを経由して左の伊藤へ。伊藤はボックスに入ってシュートのタイミングを図り、右足をひと振り。見事にゴールを射抜き、川崎Fが2−2の同点に追いつく形で前半を終えた。

 後半も開始直後から激しい攻め合いになった。果敢なプレスで敵陣深く押し込んだ川崎Fが再びリードを奪ったのは51分のこと。ファンウェルメスケルケン、山本と経由したボールをマルシーニョがヒールで相手DFの裏に流し、走り込んだ脇坂がシュート。素晴らしいコンビネーションからゴールを決めた。

 柏も黙っていない。負けじと美しいゴールを奪ってみせる。66分、右サイドからジエゴが上げたクロスを小屋松が後方に落とし、走り込んだ中川が右足を振り抜き、ゴール右上に決めた。スピード、コースとも文句なし。抑えの効いたミドルシュートで柏が3−3の同点とした。

 打ち合いは、ここで終わらなかった。次の1点は川崎Fが記録する。79分、左サイドを攻略し、宮城、三浦とつないだボールを最後はロマニッチがプッシュ。4−3と三たび、勝ち越した。

 その後、柏も選手を交代させながら同点を目指したが、川崎Fも選手交代で強度を保ち、ゴールを許さない。そんな展開の中、目の覚めるようなロングシュートで柏が同点に追いついてみせた。

 90分、杉岡に代わって入っていた三丸が左サイドから左足を振り抜くと、川崎FのGK山口が伸ばした左手をかすめてゴール右隅に突き刺さった。

 両チーム合わせて8ゴールが生まれる打ち合いは、見る者を熱狂させたが、勝敗を分けるそれぞれの5点目は生まれず、決着。試合は4−4のドローに終わった。スペクタクルに富む内容になったものの、優勝争いを続けている柏にとっては4試合連続のドローが痛かった。首位鹿島との勝ち点差はこれで7ポイント。一方の川崎Fも3度、リードしながら勝ちきれず。悔しい結果になった。

▼出場メンバー
・川崎F◎GK山口瑠伊、DFファンウェルメスケルケン際、フィリップ・ウレモヴィッチ、佐々木旭、三浦颯太、MF河原創(67分:橘田健人)、山本悠樹、伊藤達哉(74分:家長昭博)、脇坂泰斗、マルシーニョ(74分:宮城天)、FWラザル・ロマニッチ(80分:小林悠)

・柏◎GK小島亨介、DF馬場晴也、古賀太陽、杉岡大暉(74分:三丸拡)、MFジエゴ、山田雄士(67分:原川力)、中川敦瑛(80分:戸嶋祥郎)、小屋松知哉、仲間隼斗(74分:小見洋太)、小泉佳穂、FW垣田裕暉(74分:細谷真大)


This article is a sponsored article by
''.