セレッソ大阪は18日、敵地で川崎フロンターレに敗れ、上位争いから一歩交代した。先発フル出場したDF進藤亮佑は攻守両面でしっかり突き詰めることが重要だと語った。

上写真=進藤自身も76分にゴールチャンスを迎えたが…(写真◎J.LEAGUE)

今、攻守の『当たり前』を突き詰める時!

 試合内容は決して悪くない。しかし終わってみれば、0−2。序盤からチャンスは作れども、ゴールを取り切れず。そして終盤に2失点。戦いぶりが安定しないC大阪の悪い点が出た試合になった。

 3バックの右センターバックとして先発し、終盤は4バックの右CBとしてプレーした進藤亮佑は振り返った。

「僕らが勝てるときというのはチャンスがあるうちに点を取れてそのまま勝てるんですけど、負ける時はこういうパターンが多い」

 今季、2ゴールをスコアしている進藤自身にも、この日の試合でチャンスはあった。0−0で迎えた76分。自陣から何本もパスをつなぎ、チームが前進。ピッチ中央の中島元彦から右サイドの奥田勇斗へ展開された瞬間、するすると攻め上がってボックス内に進入した。

 右から送られたクロスをボックス中央でヘディング。札幌時代からボックス内への神出鬼没の動きを評価されてきた進藤の真骨頂と言えたが、フリーで放ったシュートはゴール左に逸れてしまった。

 前半からチームは何度もチャンスを生み出していた。しかしそのたびに精度を欠いて、ゴールにはつながらない。精度の問題とミスから流れをつかみ切れなかった印象は強い。

「結局、チャンスがある分、ピンチも多いかなとは思います。ただ、チャンスに決め切れていれば。当たり前なんですけど、1つ1つのシチュエーションについて、その1個1個を改善していくしかない」

 何度か訪れたチャンスを決めきれないうちに、相手にゴールを許すことになった。途中出場のエリソンに2ゴールを献上。85分以降、つまりは試合残り5分を切ってからの出来事だった。

「確かに途中交代で入ってきた選手、エリソン選手は強力ですけど、他の選手でもやられていた可能性はあるし、失点シーンを振り返って、次はどういう対応していくのかを突き詰めないと。それがいま僕らがやるべきことだと思います」

 17節終了時点で、総得点24はリーグで3番めに多い数字だ。一方、失点24はリーグで2番めに多い数字。点を取れるが、失点もする。攻高守低は数字からも明らかだが、そこにこそ11位という中位に留まっている理由がある。魅力的な攻撃を見せるものの、失点が止まらないのだ。

 攻撃重視は今季のチームカラーだが、上位争いに加わるならやはり不用意な失点を減らしたいところ。

「相手が(ボールを)持っている時間もあれば、自分たちが持ってる時間もあって、お互いにチャンスがあった試合でした。ただ、やっぱりシュート数の割にゴールが少ないとも思います。(ここまで)ゴールは取っているんですけど、もっと取れてもいいというのがある。チャンスは相当多いですから。それにプラスして後ろもピンチをできるだけ減らしていくことが必要だと思っています」

 攻めでは、迫力や魅力をそのままに得点効率を上げること。具体的にはフィニッシュワークの精度にこだわっていくことが重要ということだ。そして守りはバランスを考え、試合の流れの中で守るべき時間帯にしっかり守り切る力をつけること。そのためには選手間の意思疎通をより深め、瞬間瞬間の判断を正確に行うことが必要だ。

「勝利に近づく可能性をもっともっと高めていきたい」

 今季のJ1は1試合の結果で順位が大きく代わる状況だ。C大阪も1勝で一気に順位を上げられる。

 進藤はしっかり上を見据えて、戦っていくと誓った。


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