上写真=横浜FMと名古屋による上位対決は球際で激しいバトルが繰り広げられた(写真◎J .LEAGUE)
■2023年4月29日 J1第10節(@日産ス/観衆33,048人)
横浜FM 1−1 名古屋
得点:(横)喜田拓也
(名)森下龍矢
森下の鮮やかなシュートで名古屋が先制も…
前半はアウェーに乗り込んだ名古屋のペースだった。アグレッシブな守備で相手のビルドアップを制限し、ボール奪取に成功するや一気にゴールを目指すプレーを実践。横浜FMの前進を許さず、ボール保持率では下回ったものの、ゲームの流れは完全に名古屋のものだった。
結果、先制点も名古屋が手にする。41分、相手GKからのフィードをマイボールにすると、右から左へと大きくボールを動かし、横浜FMの陣形を揺さぶる。パスを受けた左ウイングバックの森下が仕掛けてボックスに進入し、右足を一閃。右下を狙ったシュートがゴールに吸い込まれた。
前半、相手に狙い通りの戦いを許した横浜FMだったが、後半はギアを入れ直していた。前進意識を高め、テンポの良いパス回して名古屋のプレッシャーを回避していく。前半ほとんど仕事ができなかった渡辺と喜田のドイスボランチがボールによく触れてリズムを生み出した。
同点ゴールが生まれたのは、72分のこと。GKの一森からボールを繋ぎ、左サイド深い位置まで進入。ボックス内でボールを受けた西村は稲垣のタックルにあってシュートに持ち込めなかったが、こぼれ球をエウベルが回収し、中央にパス。待ち構えていた喜田が体を倒しながら丁寧にゴール左下を狙って、ネットを揺らした。
1−1になった後、追いついた横浜FMがその勢いを駆って攻め込んだが、名古屋もリーグ最小失点の守備力を発揮。結局、勝負を決めるゴールは生まれず、勝ち点1を分け合うことになった。互いに前後半で別の表情を見せることになったが、90分のうち半分しかその持ち味を示せなかったという点で、引き分けは妥当な結果だったのかもしれない。
■出場メンバー
・横浜FMメンバー:GK一森純、DF松原健(63分:山根陸)、畠中槙之輔、角田涼太朗、永戸勝也、MF喜田拓也、渡辺皓太(81分:藤田譲瑠チマ)、マルコス・ジュニオール(63分:西村拓真)、FW水沼宏太(63分:ヤン・マテウス)、アンデルソン・ロペス、エウベル(73分:吉尾海夏)
・名古屋メンバー:GKランゲラック、DF野上結貴、中谷進之介、藤井陽也、MF内田宅哉、稲垣祥、米本拓司、森下龍矢、FWマテウス・カストロ、酒井宣福(68分:和泉竜司)、永井謙佑(68分キャスパー・ユンカー)