上写真=40分にレアンドロ・ダミアンが追撃のゴール。この日は2ゴールを決めたが及ばず(写真◎AFC)
■2022年4月27日 ACLグループI第5節(タン・スリ・ダトー・ハジ・ハッサン・ユヌス・スタジアム)
蔚山現代 3-2 川崎F
得点者:(蔚)レオナルド、オム・ウォンサン、ヴァレリ・カザイシュヴィリ
(川)レアンドロ・ダミアン2
ビッグチャンスは多く作ったが…
2分にマルシーニョ、4分にレアンドロ・ダミアンが相手の守備ラインの裏に抜け、5分に左CKから車屋紳太郎がヘッド、7分に相手ミスからレアンドロ・ダミアンがフリーでシュート、13分に遠野大弥が左から鋭いセンタリングを入れてレアンドロ・ダミアンが飛び込む。川崎フロンターレはキックオフから攻めた。
しかし、入らない。
すると14分、蔚山現代にスイッチが入る。レオナルドのポストプレーからヴァレリ・カザイシュヴィリに抜け出されシュート、GKチョン・ソンリョンがブロックしたものの、こぼれ球をレオナルドに蹴り込まれた。20分、佐々木旭の中央へのバックパスがレオナルドに引っ掛けられてしまい、そのままドリブルで時間を作られ、川崎Fから見て左に駆け上がってきたオム・ウォンサンに渡って逆サイドに流し込まれた。まさかの0-2。
こうなると、蔚山はボールを奪うポイントを低くしてどっしりと構えてくる。グラウンドコンディションの劣悪さも手伝って川崎Fは最後のラインを突破できなくなる。右サイドからのクロスを多用するものの、長身DFに跳ね返され続け、決定的なチャンスを作れない。
しかし、相手がブロックを下げたことで自由になったのがセンターバックだ。40分、谷口彰悟が右サイドから持ち上がり、ファーサイドへ送り込むと、マルシーニョがフリー。ヘッドで右ポスト前に送り込むと、レアンドロ・ダミアンが右足で確実にプッシュした。
2-1としてからは蔚山がばらけてきた。だがここで、前半が終わる。
痛かったのが後半開始直後だ。橘田健人のパスミスがレオナルドに渡ってしまい、裏の空いたスペースに蹴り込まれる。抜け出したカザイシュヴィリに巧みに切り返され谷口を置き去りにされて、左足のシュートがGKチョン・ソンリョンの股を抜けてゴールに入ってしまった。
2-3となって、あとは攻めるだけ。山村和也、ジョアン・シミッチ、小林悠を58分に一気に投入して、4-4-2の布陣にして前への勢いを高めた。その後も70分に知念慶、75分に宮城天を投入して、さらに攻撃のバリエーションを増やした。
しかし、68分のレアンドロ・ダミアンの中央からのシュートもGKチョ・ヒョヌが横っ飛びではじき、78分の知念のボレーシュートはゴール上へ、79分にはレアンドロ・ダミアンが競ったこぼれ球を宮城がダイレクトで狙うが左へ、90+1分には右の角度のないところにこぼれたボールに追いついた山根視来のシュートは、またもチョ・ヒョヌに防がれた。
チャンスは作るもののゴールが奪えず時間が過ぎ去るが、90+2分に左から知念が中央に放り込み、谷口がヘッドで折り返して左からレアンドロ・ダミアンがシュート、相手に当たってコースが変わってゴール右に飛び込み、土壇場で1点差に迫った。
しかし、アディショナルタイム4分で、無情にも終了のホイッスル。川崎Fが初黒星を喫し、首位を明け渡した。3日後の最終戦で広州FC戦に勝って、蔚山対ジョホール・ダルル・タクジム戦の結果を待つしかない。