名古屋グランパスのマテウス・カストロが12日の川崎フロンターレ戦を前に取材に応じ、意気込みを語った。昨季のリーグ戦では2敗を喫した相手だが、自らはゴールを決め手もいる。今回のポイントは「川崎のことを考え過ぎず、自分たちの強さを出す」ことだと強調した。

上写真=今季から10番を背負ってプレーするマテウス・カストロ(写真◎J.LEAGUE)

チームで勝たなければ意味はない

 昨季2敗を喫したJ1王者・川崎Fとの対戦は、間違いなく新生グランパスにとって重要な一戦と言えるだろう。新型コロナウイルスの影響によりシーズン前の準備が進まない状況もあったが、リーグ戦はここまで2試合を終えて1勝1分け(2-0神戸、1-1鳥栖)。長谷川健太監督いわく「突貫工事」で開幕を迎えながら、しっかり勝ち点を手にしてきた。

 2月26日に開催予定だったアウェーのFC東京戦が中止となり、連戦の中で1週間、試合の間隔が空いたことはある意味でプラスに働いたかもしない。開幕前に全員そろって練習できる機会が少なかった分、チームとしての共通理解を深める時間ができ、選手のコンディションを整える機会にもなったからだ。

 川崎F戦を前に取材に応じたマテウスも「シーズン最初と比べればコンディションはすごく良いです。練習と試合を積み重ねて徐々に良くなるとは思っていましたが、いまは100パーセントに近くなっています」と調子が上向いていることを認めた。

 マテウスは今季から10番を背負い、チームにおける重要度もますます増している印象だ。そして本人も、そのことを強く自覚している。昨季の対戦でゴールを挙げた川崎F戦について聞かれると、自らの得点よりも強くチームの勝利を欲した。「昨季は確かに良いゴールを決めることができました。でもチームとして勝ち点3を取れませんでした。それでは意味がない。チームの勝利を第一に臨みたいと思います。最初からアグレッシブにプレッシャーかけて、自分たちのミスを減らしてゴールを決める」。

 簡単な試合にならないことは重々承知だ。「川崎の強さは誰か一人だけの強さではなく、チーム全体で強さがある点です一人だけを見ずに、チーム全体として対処しながら自分たちも強さを出し切りたい。ポイントは川崎のことを考えすぎず、自分たちのサッカーを出し切ること。そうできれば相手も自分たちを脅威に感じるでしょうし、その結果、相手に自由を与えないことにもなる。勝ち点3を名古屋に持って帰ってきたいと思っています」。

 昨季、対川崎Fで決めたゴールは今回と同じアウェーゲームだった。0-3とリードされる中、稲垣祥、そして終盤のマテウスのゴールで1点差に迫ったが、あと一歩が足りなかった。

「新しい監督になり、われわれには新しい期待が寄せられています。川崎は強いチームで、今回はアウェーゲームですが、ポイントは相手の強さを理解した上で自分たちの強さを出し切ること。勝ち点3を目指し、全力を尽くしたい」

 新生グランパスのナンバー10は強い思いを胸に、明日12日、アウェーのピッチに立つ。


This article is a sponsored article by
''.