明治安田生命Jリーグで、月ごとに最も優れたゴールを表彰する「月間ベストゴール」。J1リーグの10月度受賞者は、北海道コンサドーレ札幌の高嶺朋樹だった。ワントラップから左足を振り抜き、無回転シュートでニアサイドを打ち抜いたガンバ大阪戦(第31節/10月2日)でのミドルシュート(40分)の秘密を、受賞の喜びとともに本人が明かす。

上写真=G大阪戦で決めた鮮やかなミドルシュートで10月の月間ベストゴールを受賞した高嶺朋樹。写真はゴール直後の歓喜の疾走!(写真◎Getty Images)

サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、今シーズンもメディア横断企画「DAZN Jリーグ推進委員会 月間表彰」を実施している。当サイトでは、明治安田生命J1リーグにおいて、最も優れたゴールを表彰する「月間ベストゴール」受賞者へのインタビューを掲載している。

1点取ってホッとした

――Jリーグ初ゴールが、10月のJリーグ月間ベストゴールに選出されました。おめでとうございます!

高嶺 ありがとうございます!

――ゴールシーンを振り返ってください。この日のポジションはボランチで、敵陣右サイドで味方がパスをつないでいたところでタイミング良く前に出て、ルーカス・フェルナンデス選手からのパスを受けました。

高嶺 スペースが空いていたので、フリーでパスを受けられると思いました。相手は宇佐美貴史選手とパトリック選手の2トップで、自分と宮澤(裕樹)選手が対応することになっていましたが、確認したら3バックの左サイドの菅(大輝)選手が戻っていたので、自分が前に行けると判断して、あのスペースに走ったんです。

――シュートを打とうと決めたのは、いつですか?

高嶺 スペースが空いていたので、まず前にトラップしようと考えて、そのトラップがうまくいきました。右側からエリア内に走り込んでいた駒井(善成)選手へのパスという選択肢もあったのですが、トラップが決まったので、思い切って打とうと決めました。

――DAZNの映像で確認すると、少し顔を上げてコースを見た後は、最後までボールだけを見て左足を振り抜いています。最初からニアサイドに打とうと思っていたのですか?

高嶺 正直に言うと、あのコースを狙ったわけではないんです。しっかりミートすることだけを考えていました。ミートすれば無回転のボールになるだろうと思っていたので、そうなるとコースを狙うのは難しい。ゴールの枠内に飛ばして、ゴールキーパーがはじいたところを狙ってもらおうと考えていました。

――その通りに無回転となったボールが、少し落ちながらニアサイドに突き刺さります。GK東口順昭選手も見送るしかない、驚きの一撃でした。

高嶺 自分でもびっくりしました。ずっとミドルシュートは狙っていましたが、ああいう感じになったのは初めてです。プロ1年目の昨季はふかしてしまうことが多く、最近はポストに当たったりしていたので、決まってよかったです。ボールがゴールに入っていく映像は、いまも頭の中に残っています。

――チームメイトが駆け寄って祝福していました。

高嶺 決めた後のことは、あまり覚えていないんです。ゴールを決め慣れていないので、喜び方も分からなくて(笑)。

――試合後は「去年の自分とは違うと証明できた」とコメントされていましたね。

高嶺 満足はしていないですけど、1点取って、ひと安心というか、ホッとしました。ミシャさん(ペトロヴィッチ監督)にも「ゴールやアシストがないと、上のレベルには行けないぞ」と言われていたので。ボランチはビルドアップにかかわるので、ポジションが後ろになりがちですが、そこからのロングパスやシュートは今季ずっと意識しています。それが一つの形として実って、うれしいです。

――友人・知人からたくさん連絡が来たのではないですか。

高嶺 高校や大学の友達、お世話になった指導者の方たちなどから、たくさん来ました。ゴールを決めたらこんなに来るのか、と思うくらい(笑)。

――クラブからは初ゴール記念グッズが発売されました。

高嶺 他の選手がどうだったのかは知らないのですが、驚きました。なかなか決められなくて、やっと決めたから発売してくれたのかな…うれしいですし、たくさん売れてほしいです!


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