見事にJ1連覇を達成した川崎フロンターレ。キャプテンの谷口彰悟は今季途中で負傷離脱がありながらも、チームを引っ張った。その喜びに加わったのが、日本代表復帰の朗報だ。チャンピオンとしての自覚を胸に、ワールドカップ最終予選の難局で力になる。

上写真=谷口彰悟はキャプテンとして川崎Fの連覇の中心に(写真◎小山真司)

成長実感の「判断と対人」

 11月3日、川崎フロンターレが浦和レッズと引き分けて、J1の連覇を達成した。キャプテンの谷口彰悟は1年前に優勝を決めた試合では、その前節の退場処分によって出場停止だったから、最初にシャーレを掲げることができなかった。それがかなったのだ。

「結果的に掲げられてよかったなと思います。ただ、浦和戦で決まると思っていなかったので、準備というか掲げたいというイメージは本当に作っていなくて。結果的に引き分けだったし、次だと思っていた中で決まった驚きとうれしさの混じった思いがありました。試合前には、今回もどうせ退場するんでしょってイジられたりもして」

 キャプテンをイジるという空気も川崎Fならではだが、試合直後には「ギリギリの優勝だった」と意外な本音を明かした。そんな優勝を、谷口個人にフォーカスしてみると、1年前といまの自分を比べて成長の喜びがある。

「状況判断がだいぶよくなってきたと思っています。いま何をしないといけないのか、試合の流れを含めて、例えばクリア一つをとっても、どこにクリアするのかという細かい部分、あるいはつなぐのか流れを切るのかも含めてこだわっていきたい部分でもあったので、だいぶ良くなってきました」

 もう一つが対人のパワーだ。

「守備の強度でほ、対人のところでファウルにならないギリギリのラインを攻めることです。簡単にファウルするのは良くないですし、でも激しくいくときはファウル覚悟で止めるというところも、経験を積むことで手応えを感じています。判断の部分と人に対する守備の仕方は上がってきたと思います」


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