上写真=好調なチームをけん引している森下龍矢(写真◎J.LEAGUE)
時間とともにやるべきことが整理できた
元来はサイドバック。だが現在は1列前のサイドハーフとしてプレーしている。活躍場を変えてピッチに立っている森下は、好調なチームをけん引する一人と言っていいだろう。『リーグ戦6試合負けなし』のスタートとなった24節の湘南戦は途中出場だったものの、25節の福岡戦からは先発を続けてきた。ただし、本人は自身のスタンスは変わっていないという。「試合に出ていないときと今とで、やっていることが違うかと言ったらそんなことはない。同じことを続けています」と説明する。
とはいえ変化がないかと言えば、それも違う。「チームとしてやることが自分の中で整理できておらず、落とし込み切れていなかったところがありましたが、時間とともにしっかり入りました」。チームを深く知り、やるべきこと、果たすべきタスクを整理できたことが現在の自身の好調につながっているという。
具体的には、状況に応じたプレーの選択だ。その強みでもある攻撃力を、ピッチに登場した終盤に開放し、むやみに攻め上がることもあったと振り返る。チームが求める的確な判断とプレーが身についたことで現在のポジションをつかみ取ったと言っていい。もちろん「走る」という武器はそのまま、ピッチでしっかり生かしながらだ。
次戦のFC東京戦では明治大学の大先輩であり、森下自身も尊敬する長友佑都と対戦する可能性が高い。「楽しみなんてレベルではないです」と率直な思いを口にした。
「明治大の栗田(大輔)監督に『お前は長友になれ』と言われていました。プレーを見ていてもすごく熱いし、僕の目指すべき場所(=選手)だと感じていました。その人がJリーグに帰ってきて、しかも次の試合で一緒にプレーするかもしれない。夢みたいな話です。この絶好の機会を、絶対に自分のものにしたい。特別な気持ちで試合に臨めると思います」
同サイドでマッチアップする機会はないかもしれない。ただ、森下はいつにも増して熱いプレーでチームの勝利に貢献したいと話した。