上写真=稲垣祥(左)が中谷進之介(中)、シュヴィルツォクと笑顔。難しい試合に勝ちきった充実感がにじみ出る(写真◎J.LEAGUE)
■2021年9月18日 明治安田生命J1リーグ第29節(@豊田ス/観衆9,953人)
名古屋 2-1 横浜FM
得点者:(名)中谷進之介、シュヴィルツォク
(横)杉本健勇
「自分たちらしく勝てたと思います」
「もちろん完璧なゲームではなかったですし、もっと主導権を握る場面を作りたかったというところはあります」
稲垣祥の開口一番が、これだった。それでも勝てた。だから、強い。
2位の横浜F・マリノスをホームに迎えた名古屋グランパス。条件は良くはなかった。AFCチャンピオンズリーグラウンド16で大邸FC(韓国)と戦ってわずかに中2日。その試合もホームゲームで、勝利も収めてベスト8入りを果たしているから充実感はあるものの、疲労の蓄積は否めない。だから、完璧ではなかった。だが、完璧にはいかないことを前提にして戦ったから、賢いゲーム運びができた。
「自分たちがいまのコンディションや、いまのメンバーでどういうサッカーをやっていくかというところを考えれば、しっかりとやれていたかなと思います。自分たちらしく勝てたと思います」
きちんと足元を見つめながら戦うことができているのは、チームとしての成熟度が高まってきたことを示している。
「もちろん、コンディション的なところでは、みんなずっと100パーセントでやれることがないと思います。でもこうやって結果を出しているので、すごくみんな充実感を持ちながらゲームを進めていけていると思います」
理想に走りすぎず、現実にあきらめすぎず。そのバランスが取れている。連戦だからこそのリズム感も、チームにポジティブな影響を与えているという。
「逆に1週間とか2週間空いたりするよりも、連戦でずっとゲームをこなしながら、自分たちの勝つ形を作っていくというところが、いまはできている状況だと思うので、僕たちにとっては連戦がプラスに働いていると思います」
8月の前回対戦ではアウェーで0-2で敗れているが、そのときは「前がかりになりすぎて裏を突かれた」という反省があった。そこをうまくコントロールするのもボランチである稲垣のタスクの一つだった。
「守備のところで、少し立ち位置の修正が監督からありました。あとは相手にスペースを与えないというか、前半戦では少し前がかりになり過ぎて、その裏を突かれてというシーンがいくつかあったりしたので、そういったシーンをなくそうと意識しながら、重心をコントロールしてやっていました」
前へ前へと押してくる横浜FMの攻撃を、受け止めすぎずに下がりすぎずに押し戻していく。その意識が周囲に好影響を与えて、セットプレーからの1失点に抑えた。苦しい試合を勝ちきったことで、また充実感が上積みされた。
写真◎J.LEAGUE