上写真=齋藤学は6連勝へ貪欲。「出ていない選手もギラギラしていて」(写真提供◎名古屋グランパス)
「最後に勝つのと負けるのでは大きな違い」
すでにグループ1位突破を決めている名古屋グランパスは、最終戦となる第6戦で韓国の浦項スティーラーズと対戦する。最初の対戦では3-0で名古屋が勝利。浦項にとってはそのリベンジと、次ラウンド進出を決める「成績の良い3つの2位チーム」の座を狙って必勝態勢で挑んでくるのは間違いない。
「どういう風に勝つか、しか考えていません」
試合前日の公式会見に出席したマッシモ・フィッカデンティ監督は、力強く勝利を追い求めることを宣言した。
「最後の試合を残して首位で突破することを確定できて、疲労などを抱えながらの中で決めきったのは重要でした。選手に対してはよくやってくれたと声をかけました。ただ次も、勝利をするために向き合っています。どういう風に勝つか、しか考えていません。次の試合も適当にプレーするのではなくて、どのように勝つかに頭を切り替えています。最後のゲームもしっかり戦います」
同席した齋藤学も、まったく同じ考えだ。
「まずは試合ができる喜びを感じています。最後の試合に勝つのと負けるのでは大きな違いがあるので、勝って帰りたいと思います」
6月25日の試合では、柿谷曜一朗のテクニカルなミドルシュートで先制すると、PKで加点し、最後はマテウスがドリブルで切れ込んで決めた。
「相手は絶対に勝利が必要で、うちは1位通過が決まっていることは関係なく、こういう大会でどういう態度を示すかというところで、しっかりとお互いに正々堂々とスポーツ的な意味でも闘争心をむき出しに互いに勝利を目指してやる、それに尽きます。そういう姿を見せることで、スポーツマンシップに沿って行われる大会だと証明したい」
勝利を放棄したり手を抜くことは、フィッカデンティ監督の流儀に反する。そのポリシーはチームに深く浸透している。齋藤もチームを引き締める緊張感に身を委ねている。
「最後も勝って帰ろうと話しています。油断はありません。ここまで多くの選手が試合に出たけれど、出ていない選手もギラギラしていて、すごく緊張感のある練習もできています。明日の試合をすごく楽しみにしています」
苦しかったグループステージも、ようやくラスト。ここを勝利で乗り切った先には、またチームとしての「器」が大きくなった名古屋を見ることができるだろう。