名古屋グランパスの柿谷曜一朗が、古巣セレッソ大阪戦を前にオンラインで取材に応じた。川崎フロンターレとの2連戦の結果をしっかりと踏まえつつ、次の戦いへと目を向ける。積み上げてきたものを信じて、まずは古巣との一戦に全力で臨む。

上写真=川崎F戦の結果を受け止め、今後に生かすことが重要だと柿谷曜一朗は語った(写真◎J.LEAGUE)

試合は続いていく。もっと力をつける機会にしたい

 川崎Fとの2連戦を連敗で終え、名古屋が積み上げてきたものが「通用しなかった」との見方が存在することを認識したうえで、柿谷はきっぱりと言った。「今まで自分たちが自信を持ってやってきたことを、どの試合でも出すだけです。あの2試合ですべてが決まったような雰囲気は出ていましたけど、僕たちは何一つ諦めず、ファミリーの皆さんと優勝を目指してやっていく。その中での1試合という位置づけで、僕はいま準備をしています」。敗れたことの反省と分析は必要でも、それを生かせるのは、当然ながら今後の試合においてだ。過去に戻ることはできない。だから、目線を前に向けている。

「負けた事実と勝ち点が離れたという事実は変わりません。ただここからまだまだ試合は続いていきますし、自分たちの力をもっともっとつけて、シーズンが終わったときに『あの敗戦から学んだこともたくさんあった』とみんなで言えるように成長する良い機会だと思います」

 敗戦は引きずるべきではなく、成長の糧とすべきもの。キャリアを重ねてきた今、柿谷はチームが下を向かずに進むために心を砕いている。

「現実を受け止めて、(敗戦を)取り返しに行けるのは僕たちです。しっかり準備して、気持ちを今まで以上に出していかないと、この先はきつくなってくると思う。負けたからといって誰も落ち込んでいないですし、次の試合に向けてと、今シーズンすべての試合に向けて全員が切り替えて準備できています。その中で僕たち年上の選手が、チームの雰囲気が落ちないように明るく、しっかり気を引き締めながら、メリハリをつけていけたらと思っています」

 中3日で迎える次戦は、古巣のセレッソ大阪戦だ。「僕がゴールをして勝てば、記事にはなりやすそうですけど、あまり、というか全く意識してないです。マル(丸橋祐介)から『頼むから決めんといてくれ』というLINEが入ってきたことだけ、教えておきます」とメディア向けにリップサービスしつつ、特別な感慨はないとした。それよりも「今はもう一回自分たちで切り替えないといけない、本当に大事なところ。個人のセレッソに在籍してたからというのはちょっとナシにして。本当に勝ちをつなげていくための一戦、最初の試合という意味で、良い準備をしていきたいなと思っています」と、名古屋グランパスがチームとして力強く歩き出すための重要な試合であるとの認識を語った。

「セレッソを支えているのは間違いなくキヨ(清武弘嗣)なので、彼が気持ちよくプレーすると、あのチームは止まらない。どこのチームも彼に自由を与えてしまうと勝てなくなるというのは、同じチームながら思ってました。キヨ次第じゃないですかね」と勝手知ったる間柄ならではのポイントにも言及した。連敗を止める意味でも、リーグ戦で上位をキープし続ける意味でも、タイトルを狙っていく上でも極めて重要な一戦。グランパスのナンバー8として明日8日、柿谷曜一朗はセレッソと対峙する。


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