上写真=2試合連続先発中の成瀬竣平。調子は上向きだ(写真◎J.LEAGUE)
1つ目までが長かった
今季は2節以降、7節までは出場機会を得られなかった。難しい時間を過ごしたが、気持ちを前向きに保っていた。そのことが前節、大分戦でのアシストにつながった。90+2分。前向きの守備で相手のボールを奪うと、そのままボールを運んでクロス。一度目は相手に当たってしまったが、跳ね返りを拾った稲垣祥から再びボールを受けると、右サイドの深い位置から狙い澄ましたボールをゴール前に供給。柿谷曜一朗の移籍後初ゴールを演出し、今季初の先発フル出場を締めくくった。
「メンバーに入れないときにはどうしてもコンディションが落ちてしまう。そこでどうやったらコンディションを保てるか。いつ試合に出ても良いパフォーマンスが出せるかを考えて準備をしてきました。それでアシストという結果にもつながったと思います」
気持ちを切らず、前向きに。たくましくなった成瀬が、そこにいた。成瀬がメンバー外の間、右サイドバックを務めた宮原和也の守備の安定感や組み立てのパスの質をリスペクトしつつ、ベクトルを自分に向けて、持ち味を出そうと努めている。「守備から攻撃に移るときのタイミングを見極められば、良い形ができて、得点につながると思います」と、今後もアシストや積極守備でアピールを誓う。
「アシストの一つ目が出るまでがすごく長かった。大分戦で感覚がつかめたわけではないですが、イメージができたのは良かった。もっと得点にも絡んでいけるように、アシストだけでなくその一つ前のプレーへの絡みも増やしていければ」
2試合連続先発し、一つの結果を示した。ただ、まだ「1アシスト」。これで満足できるわけはない。チームへの貢献度を高め、さらに目に見える結果も得るべく、成瀬はここからさらに精進を続ける。