清水エスパルスのユニフォームに掲出されている『不思議なロゴ』には「熱い思い」が詰まっている。発案者である株式会社タイカの鈴木大登代表取締役社長と、清水エスパルスの山室晋也代表取締役社長の話を聞けば、その思いの強さが分かるだろう。話題の国名ロゴ、「Cambodia Kingdom of Wonder」を掲出した理由を探った。

日本を代表する意識で「ともに成長していきたい」

画像: 株式会社タイカの鈴木大登社長と清水エスパルスの山室晋也社長は2月22日に都内のホテルでオフィシャルトップパートナーの締結式を行ない、今回のロゴ掲出について説明した

株式会社タイカの鈴木大登社長と清水エスパルスの山室晋也社長は2月22日に都内のホテルでオフィシャルトップパートナーの締結式を行ない、今回のロゴ掲出について説明した

 前述の通り、今回の画期的な取り組みをカンボジア政府も歓迎している。2月22日に都内で行なわれたオフィシャルパートナー締結式には、カンボジア王国大使館からウン・ラチャナ特命全権大使が出席した。

「このスポンサーシップにより、日本の皆様はもとより、多くの人々の間でカンボジアのことをより広く知られることになるでしょう。カンボジアにおいて、タイカ様はビジネスだけでなく、社会や地域の活動にも取り組んでおられます。また、スポーツの発展に関して、積極的に支援をされており、フットサルコートを3面寄贈されています。一番新しいコートは、今年の2月12日に寄贈されました。
 カンボジアの若者の間で、サッカー人気が高まっています。私の息子もその一人。スポーツは、人々の心身を育むことは誰もが知っています。また、スポーツには国境がありません。一緒にもっとスポーツをしたり、サッカーをしたり、もちろん多くのカンボジア国民が、清水エスパルスを応援することでしょう」

 鈴木社長は、大きな一歩を踏み出したことに喜びを感じる一方で、身の引き締まる思いも抱いているという。

「われわれはカンボジアに進出しておりますが、日本の企業として参加しているわけです。ある意味では、日本を代表する気持ちで、それをどのように行動で示すかと考えたときに、清水エスパルスとともに、こうした行動を起こそうとなりました。支援と言いながらも、カンボジアも清水エスパルスも、われわれも、ともに成長していきたいと思っています」

 新型コロナウイルスの影響で、まだまだ海外渡航にはさまざまな制限がかかる。国際交流が難しい世界にあって、ただ黙って過ごすのではなく、できることを積極的に仕掛けていく。その姿勢も、タイカとエスパルスに共通しているものだろう。

「これはチャンスだと思っています。カンボジアという国と、相互理解を深める機会になると思います。また、今後はカンボジアについて興味を持っていただくようなことを積極的に行なっていきたいと思っています」

 山室社長もこれからカンボジアとの関係を深めたいと話した。ユニフォームへの応援ロゴの掲出のほか、株式会社タイカとの共同事業として、カンボジアへのサッカーボールやスパイクの寄贈、さらにコロナ収束後には、現地でサッカークリニックを開催したいとしている。また、株式会社タイカの冠協賛による今年の公式試合ではカンボジア展の実施も予定されている。

 タイカと清水エスパルスがタッグを組み、今後もさまざまな形で、カンボジアと日本との間に橋を架けていく。クラブとJリーグの発展、地域の活性化、そして国の再興。新型コロナによって世界の断絶が進んだとされる中で、極めて重要で、意義のある取り組みがスタートした。

■今後の取り組み
1.エスパルスユニフォームパンツ前面へのカンボジア応援ロゴ掲出
2.タイカとエスパルスとの共同事業として、カンボジアへのサッカーボールまたはスパイクを寄付
3.タイカとエスパルスとの共同事業として、カンボジア現地でサッカークリニック開催 (コロナウイルス終息後)
4.タイカ冠協賛エスパルスホームゲームでのカンボジア向け企画実施
5.その他、カンボジア振興に向けた事業


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