2021年のJリーグがいよいよ今週、開幕する。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの注目選手にインタビューを実施。ベガルタ仙台からは地元出身のヒーロー候補、佐々木匠に登場願った。東日本大震災から10年という節目の年、あのときベガルタに光を与えてもらった少年は今、与える側としてピッチに立つ――。

空き番となっている10番をつけるには…

画像: 昨季は12試合の出場で無得点。2021年は飛躍の年となるか?(写真◎J.LEAGUE)

昨季は12試合の出場で無得点。2021年は飛躍の年となるか?(写真◎J.LEAGUE)

ーーベガルタのレジェンドであり、"マイヒーロー"の梁勇基が長くつけていた10番は、2年連続で空き番号になっています。昨年、佐々木選手は「リャンさんが背負ってきた10番を付けたい」と話していましたが、今季も背番号は28番を付けています。

佐々木 昨季のパフォーマンスでは、10番はつかみ取れません。クラブの評価を真摯に受け止めています。偉大な番号をつけるためには、インパクトを残さないといけないので。誰からも『この人が10番だよね』という活躍を見せてこそ、与えられる番号だと思っています。

ーー徳島ヴォルティス、カマタマーレ讃岐、レノファ山口とレンタル移籍で経験を積み、昨季は復帰1年目でした。成績はリーグ戦12試合に出場し、無得点。今季はどのようなシーズンにしたいと思っていますか。

佐々木 まず試合に出続けること。監督、チームメイトの信頼をつかみたいです。昨季は試合に絡めない時期がありましたから。それでは、認められません。自分から「10番を付けたい」と言える自信が持てるくらいのシーズンにしたいです。

ーー周囲の信頼を得るために、キャンプから取り組んだことはありますか。

佐々木 目に見える結果を残すことにこだわってきました。リーグ戦ではシーズンを通して、ゴールとアシストを合わせて10以上はマークしたいです。昨季はレンタルから戻ったばかりで、かつて苦手だった守備や戦える姿勢を見せたいと強く意識し過ぎていました。でも、僕の持ち味はそこではないです。ゴール前のアイディアあふれるプレーだったり、テクニックに生かしたフィニッシュです。シーズンオフに自分の原点に立ち返りました。意識を改革したんです。守備の仕事を疎かにはしませんが、力を注ぐ割合を変えていこうと思っています。

ーーいまプレーしているポジションは?

佐々木 2列目のMF。左右、真ん中を問わず、すべてのポジションでプレーしています。

ーー今季から指揮を執るのは、8年ぶりに復帰した手倉森誠監督です。佐々木選手が幼い頃に見ていた強かったベガルタの礎を築いた監督でもあります。直接、指導を受けて、率直な感想を聞かせてください。

佐々木 一つひとつの言葉にパワーがあり、僕だけではなく、自然と選手たちが引き込まれていくんです。いまは監督の言っていることをみんなで成し遂げようという雰囲気になっています。一瞬で空気を変える力を持っていると思います。

ーー心に響いた言葉はありますか。

佐々木 初日のミーティングは、よく覚えています。東日本大震災に見舞われた2011年の話になり、『もう一度、仙台を照らす希望の光になろう』と言われたんです。僕は心にぐっときましたね。その当時、実際に成し遂げた人ですから。他の選手たちも胸を打たれていたと思います。

ーー今年は震災からちょうど10年です。宮城県仙台市出身の佐々木選手は当時、中学生でした。

佐々木 あのときは宮城県全体、東北全体がベガルタからパワーをもらいました。『希望の光』でしたから。そのベガルタを象徴するような監督の下でプレーできることに喜びを感じています。


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