上写真＝攻守に課題はありながらも、下平隆宏監督は一歩一歩、チームを理想の形に近づける（写真◎スクリーンショット）
「まだまだですよ」と首を振って笑った
横浜FCの下平隆宏監督は大幅に入れ替わったFWに大きな手応えを感じていて、これまでにもそのレベルの高さに言及してきた。
2月3日にはベガルタ仙台と練習試合を行い、詳細は非公表だが、改めて攻撃陣のパフォーマンスへの明るい兆しを少しだけ明かした。
「今日はネットを揺らす回数は少なかったんですけど、トップにボールが入るとフィニッシュまで行く回数は格段に増えていますし、可能性は高まっています」
「単純にボールが2トップに収まる回数が増えているのと、クロスへの入り方も含めて個に任せているところはありますが、駆け引きなどは経験のある選手がいますし、タイミングもいままでよりも数段レベルが上っていますね」
では、ディフェンス面はどうだろう。
「守備のところは大きく去年のベースは変えていないです。ブロックを作るところと前から行くところと、変化はあまりないですね」
「もちろん、出場する選手のタレント性もあるので、去年は例えば前に機動力のある2トップがいればそこから守備していましたが、人によってはそうならないこともありますし、今日（仙台戦）はブロックを作る時間が長くなったりというのが見受けられましたね」
最終ラインでも入れ替わりはあり、小林友希が期限付き移籍元のヴィッセル神戸に戻ったり、志知孝明がアビスパ福岡に移籍したりした。
「センターバックに関しては小林友希が抜けているんですけど、甲府から中塩（大貴）が加わっていて、ラインコントロールやチャレンジ・アンド・カバーのところは問題ないと思っています。
サイドバックは入れ替わっているので、ラインコントロールは重要ですし、いま見ている感じでは新しく入った選手が慣れていない感じですが、それでもある程度は去年からの感覚でできていると思います」
ということは、攻守とも順調ですね、と水を向けると「まだまだですよ」と首を振って笑ったが、詰めるべきところは多いものの進化の途中にあることは間違いないようだ。
「今日の最初のメンバーはある程度、スタートに近いメンバーでやりました」と話すから、チームづくりも一歩進んだ状態。とはいえ、明日が開幕というわけではない。「まだ横一線と言ったらあれですけど、みんな調子がよくてアピールしてくれるから、確定はないかな」とうれしい悩みも口にするのだった。
