明治安田生命J1リーグで川崎フロンターレが優勝へのカウントダウンを始める中、注目は熾烈な2位争いだ。その中で名古屋グランパスは3戦連続無失点。その中心にいるランゲラックが、堅守の一端を明かした。

上写真=1週間試合がなかったことで落ち着いて練習できて、「I’m feeling good !」とにこやかだった(写真◎Getty Images)

「私は楽なんですよ」

 失点は一人では防げない。GKのポジションに、素晴らしい反応を見せるランゲラックがいたとしても、だ。

「私たち3人はユニットです」

 今季ここまでフルタイム出場を続ける3人、ランゲラック、センターバックの丸山祐市と中谷進之介の関わりをそんな風に表現する。

「そして、さらにその横の選手たちへとユニットがどんどんつながっています」

 3人の安定感が基盤となり、その堅守がピッチ全体に広がっていくイメージだ。ランゲラックはこのオンライン会見の間、何度も何度も「solid」という単語を口にした。固体。堅い。中身のある。そんな意味を持つ。

「マルとシンは今年も本当にファンタスティックな仕事をしてくれています。理解し合っているので特別な声かけは必要なくて、オートマティックに守備は進んでいるんです。お互いにどんなプレーを求めているのか分かっているのでやりやすいんですよね。ディフェンダーの仕事は、攻撃をクリエイトするというよりは一番は守ることです。その点で私たちはメンタリティーが似ているし、強い気持ちを持っています」

 そんな素晴らしいユニットを軸に守っているが、ランゲラックは仲間のおかげで自分自身が楽をしていると感じるのだという。

「得点は11人で決めて、守るのも11人で守ります。私より前の選手たちが頑張っているので、私は楽なんですよ。やることが少ないですけれど、それでもボールが来たらセーブするのが仕事です。でも、本当にみんなが頑張っています」

 ここ3試合は2勝1分けで、失点はゼロ。仲間のおかげを強調するが、GKという立場では誇りを感じていい成績だ。

「ゴールキーパーは重要なポジションで、自信をしっかりと他の選手に与えたいと思っています。セーブによって、あるいはしっかりとした守備によって、それは伝播していきます。攻撃陣が点を取ると勝てるという自信が生まれるように、キーパーの場合はミッチがいてくれる、しっかり守ってくれているという自信が伝播するので、いい影響を与えていきたいと思っています。タイトに守ってゴールを許さないんだという思いを伝えたいのが私の気持ちです」

 残りはわずかに7試合。ガンバ大阪、セレッソ大阪、鹿島アントラーズなどと熾烈な2位争いを繰り広げていく中で、3試合連続無失点と堅守が戻ってきたのは好材料だ。その原動力となるのが、ランゲラックのソリッドなセーブ。できる限り長い時間、無失点を続けていくつもりだ。


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