川崎フロンターレの家長昭博が7日、ヴィッセル神戸戦を前にオンラインでの取材に応じた。短期間で3度目の対戦となる相手についてあれこれと策を巡らせることよりも、自分自身をしっかり見つめ、しっかりプレーすることが重要だと語った。

上写真=いま首位でも最後に上にいないと意味がないと家長は話した(写真◎Getty Images)

全員に刺激をもらう良い循環

 チームは現在首位。2位セレッソ大阪よりも消化試合は1試合多いが、8ポイント差をつける。まさに絶好調と言えるが、そんな現状にはあまり意味がないと家長は言う。

「いつも思うのは途中経過はあんまり。結局、最後に優勝しないと意味がなくなると思うので、最後が一番大事。何点取ろうが、何勝しようが、最後に優勝できなかったら、あんまり意味がない。結局はそこなのかなと思ってやっています」

 一喜一憂せず、やるべきことを粛々とやっていく。その言葉に家長のスタンスが表れる。一つのプレー、目の前の試合に力を注ぐ。その積み重ねがひいては勝利を引き寄せ、タイトルの獲得につながっていく。これまでも、そしてこれからも、それが家長昭博というプレーヤーの変わらないスタンスなのだろう。

 ピッチ上では今季、右ウイングやインサイドハーフでプレーしている。前節の横浜F・マリノス戦では、右ウイングで先発し、後半はインサイドハーフでプレーした。そして、その後半に勝ち越しゴールをスコア。「いい形で(大島)僚太が抜け出してくれて、あとは流し込むだけでした」と感想が素っ気ないのは、自身の仕事を全うしたに過ぎないからか。ポジションについても「自分としてはどちらでも」。それぞれの役割はもちろん異なるが、「どちら(のポジション)が楽しいとかそんなのはないです。どちらも楽しいし、勝つのが一番楽しい」ときっぱりと話した。

 今季3度目の対戦となるヴィッセル神戸戦(9日)に向けては「お互いのやり方だとか、特徴だとか、いろんな部分は2試合で見えてきていると思います。相手も、この前僕たちに、0-6で負けたので(ルヴァンカップ準々決勝/9月2日)、また変えてくるとは思いますけど、そのへんはあまり深く考えずに、試合が始まってから、いろいろと相手を見ながら、やれればと思います」と話し、これまで通りのスタンスで試合に臨むつもりだ。

 例年と少し異なるのは中村憲剛の不在時に、フィールドプレーヤーで最年長になるケースが増えたことくらいか。

「自分にとっても憲剛さんが横にいるときというのは、年齢もキャリアも上で、本当に頼れる存在なので、どこか頼りにしちゃっている部分があります。今、フィールドでは自分が一番上になることが多いので、そういう意味では、ある意味で自分が一番頑張らないといけないと思います。年齢でどうのこうの言うのはあれなんですけど、一生懸命でやらなくちゃいけないなというのは感じますね」

 多くの選手が川崎Fの練習は刺激的と話すが、家長も「若い選手もそうですし、試合出ていない選手もベテランもそうですけど、全員に刺激をもらいますし、そういう良い循環はあると思います」とという。そんな中にあって、スキルフルでパワフルで決定的な仕事をやってのける家長も当然、仲間に良い刺激を与えているはずだ。家長の日々の「一生懸命」が、チームをまた、好循環に導いていくーー。

 


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