上写真=今季コンスタントに出場機会を得て、主軸として活躍を続ける相馬(写真◎J.LEAGUE)
橋岡攻略の「イメージはある」
名古屋グランパスは8月1日のJ1リーグ第8節で柏レイソルに敗れ、今季初黒星を喫した。しかし、中3日で行なわれた5日のルヴァンカップ・グループステージ第2節では清水エスパルスに3-0で快勝。黒星を引きずることなく、8日のJ1第9節、浦和レッズ戦に向けて準備を進めている。
相馬勇紀は最近のチーム状態の良さについて「立ち上げからずっとやってきた、相手に合わせて戦っていくところと、自分たちがどういうことをやるべきか、というベースが、どちらも軸としてしっかりしてきたところが勝利につながっていると思う」と分析。「前からボールを奪いに行くとき、しっかり全体をコンパクトにしてから行く、というメリハリなどを、時間帯や相手の状態に合わせて、やらされているというより、主体性を持って、こちらから仕掛けることができている」と、試合中に実践している一例を挙げた。
J1リーグの柏戦からルヴァンカップの清水戦に向けては、先発が4人入れ替わったが、相馬はどちらも先発出場した。「特に変えていることはない。自分の良さは、どんどん相手を引っ張っていくランニングや、相手を押し込むところ。どの試合でもチームの中で求められていることを、やり続けることが大事」と両大会でのプレーについて語り、周囲の顔ぶれが違うことについても「日頃の練習から自分たちがどうやっていくかは、全員がやっている。そこに個人の特徴が加わってくるので、選手に合わせて得意なところ、武器を組み合わせていくことは大切だと思いますが、チームの軸はそれぞれ認識できている」との認識を示した。
今季は新型コロナウイルスの影響で長い中断があり、特別なシーズンになっている。再開後のサッカーができる喜びについて問われると、「長期のケガをしたときにも思うことですが、連戦や、夏の暑さの中でも、サッカーができるだけで幸せ。グラウンドに立てなかったとき、コンクリートの上を走ったり、Zoomでのトレーニングなどを経験すると、いろいろなことができるだけで幸せを感じる」とコメントした。
だが一方で「いまは公式戦が始まっているので、できて幸せ、だけではなく、勝ちに結びつけることが一番大切。幸せを感じながらも勝利につなげていきたい」ときっぱり。現状に感謝しつつ、結果を残すことの大切さを、あらためて強調した。
8日の浦和戦では、U-22など年代別代表でチームメイトだった橋岡大樹と対峙するシーンが多そうだ。「たくさん一緒にやっているぶん、お互いの特徴を知っていると思う」という相馬は、「やりにくいと思われるかもしれないけど、逆に橋岡をどう攻略するかというイメージは僕の中にあるので、楽しみ」と笑顔。同年代の激しいマッチアップが見られそうだ。