浦和レッズの大槻毅監督が7月31日、オンラインで試合前日会見に登場。J1第8節ホームの清水エスパルス戦に向けた抱負を語った。前回のホームゲームは柏レイソルに0-4で敗れただけに、その分の喜びも取り戻す。

上写真=大槻監督の清水への警戒心は高まっている(写真◎Getty Images)

「リスタートはキーになるでしょう」

 当たり前の話だからこそ、改めて単語にして突きつけられると、なるほどと知覚できる。「仕組み」のことだ。

 浦和レッズの大槻毅監督は、J1第7節で横浜FCに2-0で勝利を収めたことについて、「勝った試合だからあとからいくらでも何でも言えるけれど」と前置きした上で、こう話している。

「準備の段階で横浜FCの仕組みを理解して臨んでくれたことが大きい。結果はいろいろな要素があって出るものですが、選手たちが理解して表現してくれたことが大きかった」

 横浜FCは下平隆宏監督の下、しっかりと論理立てて攻守をデザインした上で戦ってくるのが特徴だ。大槻監督は当然のことながら細かいところまでは明かさないが、その仕組みを分解して選手に落とし込んで理解を求め、レオナルドとエヴェルトンのゴールで勝利を手にした。

 仕組みの理解と表現という「勝利へのフロー」は、もちろんどの試合にも適用される。ルヴァンカップも再開される8月は、また3連戦が2セット続くスケジュールで、その最初となる次節は清水エスパルスが相手。1勝1分け5敗で最下位に沈むが、前節は大分トリニータに4-2で勝利を収めており、しかも4ゴールすべてがセットプレーによるものというインパクト十分なゲームだった。

「(清水の印象は)勝ち点のところはなかなか苦労していると見て取れますが、前節の大分戦は得点はリスタートながら、内容が非常に良かったと思います。ゲームはいつも難しいですが、今回はリスタートはキーになるでしょう。それだけでなく、相手は特徴がある戦い方をするので上回れるように頑張りたいと思います」

 まずはやはり、清水のセットプレーへの警戒。

「立ち位置がありますが、まずは仕組みを理解することと、その中で与えられた役割をこなすこと。やり方という意味では、マンマークもゾーンもいい面もあるしやられることあります。そこを理解して取り組むことですね」

 ここでも仕組みの理解と実行について重要視する。

 もう一つのポイントである「特徴のある戦い方」とは、どんなものだと見ているのか。

「システムをワイドに取っているところとか、サイドバックに力がある選手がいることもそうですね。ケガ人も戻ってきた印象があります」

 横浜F・マリノスのコーチだったピーター・クラモフスキーが監督を務め、カルリーニョス・ジュニオや金子翔太や西澤健太といったアタッカーがサイドからスピーディーに攻め立て、超攻撃的な右サイドバック、エウシーニョもいる。 前節の横浜FCと同じようにしっかりとしたモデルで戦ってくるから、最下位と言えども警戒を解くわけにはいかない。

 そして、何と言ってもホームゲームだ。前回は6節で柏レイソルに0-4と大敗、大槻監督自ら「サポーターに謝罪したい」とうなだれた。だから、誓うのだ。

「前回のホームでレイソルにああいうゲームをしたので、サポーターの皆さんに喜んでもらえるように勝ち点3を取れるように頑張りたいと思います」


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