J1第6節では浦和レッズとアウェーでする柏レイソル。前節で連敗を3で止め、上昇気流に乗りたいところだ。当日は、ネルシーニョ監督の70回目の誕生日。選手は絶対に勝ち点3というプレゼントを送らなければならない!

上写真=勝利こそ最高のプレゼント。ネルシーニョ監督は浦和戦の日に70歳に(写真◎Getty Images)

「常にフェアでありたいと思っています」

 総力戦。どのクラブのどの監督もどの選手もこの言葉を口にするシーズンだが、柏レイソルの選手たちはその意味を本当に分かったではないだろうか。

 ネルシーニョ監督がJ1第5節の湘南ベルマーレ戦でピッチに送り出したのは、前節から6人も入れ替えたメンバー。3連敗を食らっていたから変更を施すのは予想できたとしても、チームの半数超えとは大胆だった。

「今シーズンは総力戦になると話してきています。チームとして最後まで戦い抜いたときに結果が訪れるんだ、と言っていて、これまで試合に絡んできた選手もそうでない選手も、よく理解していい準備をしっかり遂行してくれています。いつやって来るか分からない機会への準備をしっかりとしてくれました。チーム一丸となって総力戦で戦い抜く姿勢は変わりません」

 ネルシーニョ監督は、そうきっぱりと話すのだ。

「はっきり伝えることができるのは、この前の選手起用で大幅な変化があったということです。変化は試合に勝たせるため、良くするためにこちらが動いたことで、基本的なものの考え方として、選手を温存するというスタンスは取りません。試合ごとにいい状態の選手を起用していきます」

 GKもキム・スンギュと中村航輔という、ハイレベルな人材を擁している。1人を選ぶのは非常に難しい判断だろう。湘南戦では中村を今季初めて送り込んだ。そのセレクトにもネルシーニョ監督のポリシーがにじみ出る。

「選手たちには常にフェアでありたいと思っています。フィールドプレーヤーに対しても同じですが、いつか来る機会に備えてほしいということです。備えある選手には出場機会が訪れます。(中村)航輔もしっかり準備していました」

 フェアネスを掲げるネルシーニョ監督は、間もなく70歳を迎える。誕生日は7月22日。浦和レッズ戦当日だ。

「70歳という節目の年でおめでたいのですが、このコロナの状況ではとてもリスクが高いと言われているので、あまり家から出ずにゆっくりといつもどおり生活ができれば」と笑わせるが、すぐに勝負師の顔に戻って、「おかげさまでここで生活できていて、本当にたくさん幸せを感じながら、健康状態も非常にいいんです。まずはレイソルのためにベストを尽くしたいですし、少しでも多くの勝利を重ねながら目標に到達できればと思っています」と語るのだった。

「湘南戦では終始、戦う姿勢を見せてくれました。戦術理解、成熟度も増しましたし、なかなか出場機会のなかった選手がピッチに立つことになって、同じように出ていない選手に刺激を与えてくれました。『見えない出場機会』のために準備した努力の賜物で、全体の底上げにつながります。いいサイクルに入っていける兆候だと言えるでしょう。3連敗していて選手も不安になっていたと思いますが、湘南戦の勝利でまた次の浦和戦に入っていけると思います」

 バースデープレゼントは、勝ち点3で!


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