7月11日の横浜F・マリノス戦で復帰し、いきなりの大活躍を見せた永井謙佑。長谷川健太監督も「心強い存在」と絶賛したが、次の相手は相性の良くない浦和レッズ。しかし永井本人からは勝つためのイメージが湧き出てくる。

上写真=「いい練習ができたので、浦和戦に向けてチーム全体で頑張っていきたい」と永井(写真◎FC東京)

「そこまでの苦手意識はない」

「救世主」に見えやしないか。J1第4節の川崎フロンターレ戦で大敗を喫したあと、昨季のチャンピオン、横浜F・マリノスをアウェーで3-1と撃破。川崎F戦にいなかった男が、横浜FM戦にはいた。しかも、鮮やかすぎるクロスで勝利をぐっと引き寄せる3点目をアシストしたのだ。永井謙佑。

 その男本人に気負いがないのが、またいいところだろう。肩の負傷で出遅れて、横浜FM戦が今季初出場。それでもいまはピッチの上で「リラックスして余裕ができているところはありますね。練習のほうが激しいので、試合中のほうがいろいろと見えていたりリラックスしてできています」という境地に立っている。

 さて、次の相手は浦和レッズだ。J1での対戦成績は7勝9分け20敗、41得点63失点。大きく負け越している。

 ……のだが、永井は涼しい顔だ。「ここ最近は、勝てそうであと一歩、最後にとどめを刺せずに負けているイメージです。仕留められるところを仕留めれば絶対勝てると思っているので、そこまでの苦手意識はない」

 永井が青赤の一員になってからの成績を見ると、確かに「あと一歩」という実感がよく分かる。2017年は第7節は0-1で逃げ切られ、第23節は先行されながら追いつくが、追加点を決められてそのまま1-2。2018年開幕戦は48分に先制した2分後に追いつかれ1-1。最終節は2-3にまで追い上げたが届かず。そして2019年は第5節で75分に先制したもののアディショナルタイム4分に追いつかれて1-1のドロー、第33節は39分に先手を打たれたが、69分に追いつく展開だった。

 そろそろ、きっちりと勝っておきたい。

「(復帰した横浜FM戦では)チームがうまく回っていく、潤滑するようなイメージでやっていこうと思っていて、自分が背後に出ていくことで相手が釣られるし、そこで味方が受けられればいいと思ってプレーしていましたね」

「どちらかと言うと自分たちの良さを出すのが大事だと思っているので、(浦和戦でも)相手がどうこうというより、自分たちのストロングの部分を出して支配していきたいと思います」

「4-4-2にしても4-3-3にしても、てっぺんの守備の仕方でチームのディフェンスの高さが変わってきます。先頭の人がしっかり守備の仕方を示さないと、どちらにしても難しいと思う」

「(ファーストプレスで)うまく限定することで取れる回数は増えてくると思うので、追い方だったり相手のポジションの邪魔をしたりしながらディフェンスすることが大事になってきます」

「(攻撃については1トップでも2トップでも)そこは特に心配はしていません。1トップでも後ろにディエゴや(東)慶悟やレアンドロがいるわけで、自分の動きで彼らが引き立つし、彼らが受けてくれれば僕の良さが生きてきますから」

「向こうには(興梠)慎三さんがいたり、得点力のある選手がたくさんいますし、どの試合も1失点はアンラッキーで取られる可能性があるので、2〜3点は取れればと思っています」

 というわけで、勝つためのプレーイメージが泉のごとく湧いてくるのだ。

 そして、ロシアのFCロストフに移籍することになった橋本拳人のラストゲームになる。

「しっかり勝って送り出してあげたいですし、みんなが笑顔で最後に送り出せるような結果で締めくくって、あいつに挨拶させてあげたいですね」

 そのためのゴールを決めることはできれば、最高だ。


This article is a sponsored article by
''.